うさぎの健康

バニーカレッジさんに聞きました。 

うさぎと暮らす方々が抱える飼育や健康においてのお悩みは避けられない問題です。それを仲間同士で情報共有し、うさぎと飼い主の生活の質を上げることを目的に活動を行っているのが「バニーカレッジさん」です。今回はそのご活動内容を紹介します。去る11月18日には横浜でうさぎの飼育に関する悩みをディスカッションするイベントを開催されています。

創設理由

メンバーのジルちゃん
11月の関東オフ会よりー

バニーカレッジさんはFacebookで2022年から始動。『うさぎさんと幸せに暮らしていくための情報交換グループ』で、それぞれの悩みなどを投稿し、意見を交換する場として設けられました。現在、300人以上の参加メンバーから成るそうです。

管理者の方々にお話しを聞きました。

「かつてSNS大手うさぎグループの管理人をしている時に、メッセンジャーで相談してくる方の多さに驚きました。うさぎ情報の不確かな部分や自分の飼い方に不安や迷いを感じていても、SNSではうさぎ愛の強さから炎上することも多々あり、投稿する勇気が持てない飼い主さんは多いです。

うさぎの病気、介護、個々の生活環境などに主点を置き、飼い主さんとうさぎさん合わせての生活飼育環境を上げていく、且つここに来れば読んでいくだけでも知れる、安心できるという場を作りたいと思いました。またうさぎは病院/獣医師選択が大きく命をも左右しますが、うさぎ専門医を個人で探すのはなかなか大変です。実体験でセカンド病院を探している間に愛兎を失いました。うさぎ専門医が増えてきた今、うさぎ専門医をかかりつけに持つこと、セカンド、サードの病院を持つことを普及させたいと思ったことも大きな要因です。

SNSうさぎグループで光るコメントをされていた方複数名に声をかけ、有志でグループを2022年8月に立ち上げました。『その人の後ろにはうさぎさんがいる気持ちで投稿・コメントする』ことをメンバーさんには参加時にお約束いただき、発足から現在まで炎上発生はゼロです」

活動目的

☆助けられる命を助けるためにうさぎ専門医へ繋ぐ

☆各家庭にあった情報を取得し、うさぎと飼い主の生活の質を上げる

病気や介護、飼育環境などうさぎに関することでの悩みや思案していること、講習会など受講の呼びかけや参加感想、防災や季節の変わり目の呼びかけ、うさぎ書新刊や便利グッズ、役立つ記事&有意義情報など、積極的に投稿していただき活発な意見交換を行っています。

参加するにはグループの規約に同意していただける方が条件で(上記QRコードからご参照ください)、うさぎさんとの生活をしている(していた)方がメインで、338人(令和5年12月1日現在)が参加しています。

活動内容

・不定期開催でオフ会、web会議などの開催

・飼い主目線の「うさぎを診られる全国病院情報リスト」を設置(現在200院以上)

・境港多頭飼育崩壊支援webチャリティバザー開催(14,000アクセス超)&その後のご活動の様子も紹介

・保護活動を行なっているメンバーからの活動紹介

・関西オフ会開催(ディスカッション含む)

・関東オフ会開催(ディスカッション含む)

・あずきカイロ発案者によるワークショップ

・バニカレカードを作成し、病院やうさぎショップさんに置いていただく

※来年はテーマ別のwebオフ会も予定しています。

「うさぎを診られる全国病院情報リスト」について

メンバーからの情報提供を基に、病院HPより①獣医師さんのうさぎ活動(学会所属や論文発表、著書など)②CTなどの器材や病院の特色(夜間対応やうさぎ専用診察室、ホテル対応、駐車場台数など)③口コミの順番に調べて記載。セカンドやサードの病院を持って欲しく、また緊急時に探しやすいよう休診日やQRコードをリスト項目に加えています。(病院の少ない地域ではうさぎが診られることの確認が取れれば掲載) うさぎを診る医師の在籍状況が不明な場合は直接病院に電話で尋ねることもあります。

うさぎをきちんと診てくれる病院が少ないという問題点がある…

近年、問題を感じていること

・現在の飼育状況認識不足/情報収集不足から適切な生活環境が整わない家庭があること

(けがや病気が起きる生活環境を無意識に作り出し、寿命を全うできない、多頭飼育崩壊など)

・情報量は多いけれどその内容が違うことも多く、日々新しい知見も出て混乱してしまう。またそれぞれの家庭によりうさぎさんマストな環境は異なるので、取捨選択に悩まれている事もよく見かけます。

関東オフ会の良かったこと&課題

「11月のイベント『関東オフ会』では、ほとんど初対面という機会でしたが、投稿や返信では得られないもの、心に響く発言や考えが多く出て各テーマへの参加も積極的で全員が発言し、顔を合わせることの有意義さも感じました。“多くのうさぎ情報がある中で実際にどのようにしているのかを詳しく何人にも聞けて安心感が持てた”、“長時間うさぎの話が出来て夢のようだった”という感想もありました。またwebチャリティーバザー時真っ先に完売したあずきカイロ発案者によるワークショップを開催したことで、オフ会後寒暖差のある日などのケアにメンバーさん達の関心が高まっています。課題としてはディスカッション内容の詳細をグループ上で発信しきれていないことがあります。主だったことはお伝えしたのですが、それに伴う付随話や臨場感が伝えきれていないように思います。」

※12月15日発売の小誌にもそのレポートを掲載してあります。併せてごらん下さい。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

昨年暮れに鳥取県・境港で多頭飼育崩壊が起こり、今春にwebでチャリティバザーで支援活動を行ったところ、想像を超えるたくさんの支援があったそう。

『うさ飼いさんの繋がりの強さを感じました。小さな想いのチカラ玉を合わせたら大きなチカラ玉になりました!』と管理者さん。

今後のバニーカレッジさんのご活動にもご注目ください。