かわいいしぐさ、変わったしぐさ、面白いしぐさ、また気になるしぐさ、あやしい(?!)しぐさなど、うさぎのさまざまなしぐさを見ていくと、表情の豊かさに気づかされることでしょう。ここでは、しぐさから見る感情を解説します。もっとうさぎと心が通じ合えるかも?(監修:中山ますみ/らびっとわぁるど・出展:当社刊『うさぎと一生暮らす本」より)
しぐさから見るうさぎのきもち
パーツで探るうさぎの心
目
いわゆる「目つき」。目の表情で、「怒っている」、「きもちいい」、「具合が悪そう」、「楽しい」、「怯えている」などたくさんの感情表現をしています。「目」は全てを物語っていると言えるかもしれません。
耳
立ち耳うさぎは垂れ耳よりも音がよく聞こえますが、垂れ耳でも聞き耳をたてる時は耳をピーン!と立たせることも。左右別々に動くので、色々な方向からの音を聞き分けています。
鼻
鼻の動きの速さや広がり方などで、「落ち着いている」「興奮している」「注意深くなっている」などの感情が読み取れるでしょう。
おしり
おやつなど大好きな物を食べている時、喜びのあまりお尻や太ももあたりが「ピクピクッ!」
しっぽ
しっぽをフリフリと横に振り、「嬉しい」や「緊張」などを表したり、しっぽをそり返して匂い腺を全開にしたりと多様な働き。もちろんジャンプ時のコントロールも!
しぐさで不調を見分ける
骨折のサイン
骨折の痛みは、足を地につけた時に感じるため、うさぎが立ち止まっている時に足をかすかに持ち上げていたり、足をかばうように走っている姿を見たら、すぐに病院で検査してもらいましょう。
お腹が痛いサイン
毛球症やうっ滞などが原因で腹痛を起こすことがあります。そんな時、よくうずくまることがあります。また、お腹だけに力を入れます。背中はお腹の方にへこんで湾曲し、食餌を摂らなくなってしまいます。
泌尿器系トラブルのサイン
トイレの回数が増えたり、トイレ以外のところでおしっこを漏らしたり、排泄時間が長くなったら泌尿器系トラブルのサイン。また、トイレでうずくまったり、水を飲む量が極端に増えた時は結石や膀胱炎の疑いがあります。
歯が痛いサイン
大きな音をたて、ギリギリと一日中歯ぎしりしていたりするのは、身体のどこかが痛いサイン。また噛み合わせが悪くて歯が伸びてしまう、不正咬合の可能性もあります。
ただし、うさぎは気持ちのいい時にも歯ぎしりをします。痛い時とは違って小さな音なので、音の大きさで判断するといいでしょう。
内臓トラブルのサイン
肥満で体内に脂肪が蓄積されたり、腫瘍などによって鼻呼吸だけでは酸素不足になり、鼻を頻繁にヒクヒクさせたり、口で呼吸するのが見られたら注意。すぐに病院に連れて行ってください。
熱中症のサイン
身体が熱くなっている時は要注意。だるそうにして食餌を摂らなくなったり、前足と後ろ足を力なく投げ出して寝そべったら、重症の可能性もありますから、すぐに病院に連れて行ってください。
跳ねる&まとわりつく
うさぎのしぐさの中でまず思い浮かべるのはピョンピョンと跳ねる姿。
うさぎらしい、とてもかわいいしぐさですが、うさぎにとってはさまざまな思いが込められているようです。
頭をひねりながらジャンプ&頭を振りながらジャンプ(喜・遊)
うさぎたちが遊んでいる時に突然垂直ジャ~ンプ! してみたり、宙に舞っている時に身体をひねってみたり、頭を振ってみたりと色んな技を見せてくれることがあります。これはもう言うまでもなく「うさぎたちが遊んでいる時に突然垂直ジャ~ンプ! してみたり、宙に舞っている時に身体をひねってみたり、頭を振ってみたりと色んな技を見せてくれることがあります。これはもう言うまでもなく「楽しい~っ!」遊びのようです。
華麗な技を見せてくれたら、感心して褒めてあげましょう。どんどんうさぎのテンションが高くなってウルトラCが見られるかも…⁈
足を追いかける(喜・遊・怒・好・攻)
追いかけるような行動は、遊びや好きな人を追いかける時と、自分のなわばりに侵入してきた者を追い払う時の威嚇の二つに分かれます。
遊びや好きな人を追いかける場合は、軽やかな動きで甘えながら歩いている人に合わせた動きを見せたり、優しく「ブゥ、ブゥ」鼻を鳴らしたりします。
威嚇で追いかける場合は、急速に走ってきて足元で急ブレーキをかけ、足ダンをしたり、激しく「ブッ、ブッ」と鼻を鳴らしてパンチを繰り出してくることも…。
ときには、人間がからかわれている場合もあります。
足の周りや物の周りを8の字に回る(喜・遊・好・愛)
うさぎが「楽しい」時や「求愛」の表現をする時の代表的なしぐさです。
まとわりついている時、うさぎたちは一生懸命自分の存在をあなたにアピールしています。あまりに一生懸命になりすぎて「この人は自分のもの!」と自分のおしっこをかけてしまう(スプレー行為)こともしばしば見られます。人間にとってはつらい仕打ちですが、うさぎたちにとっては必死になりすぎた結果にすぎません。
うさぎのプロポーズはとても熱烈で、諦めることはありません。興奮しすぎておしっこをかけたりすることがひどくなってきたら、一旦ケージの中に入れるなどして、興奮を冷ましてあげましょう。
後足を蹴りたてて走る(怒)
うさぎを抱っこして離した直後によく見られ、「おとなしく我慢していたんだぁー!」という、うっぷん(八つ当たり?)気分を後ろ足にこめて蹴り上げているのが分かります。
ただ蹴られるというわけでもありません。スローモーションで見ると、足裏で押しながら足先(爪)でスナップを利かせてひっかくという早業です。
うさぎと私たちとは体高が違うため、うさぎほどの低い体勢になっていなければ蹴り上げられることはないのですが…。同じうさぎ同士であればかなり衝撃的な蹴りですね。気を付けましょう。
(うさぎのきもちPART2に続く)