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USAKURA ARTの旅:内木場映子さん(銅板画家)

うさぎのアート作品を紹介していく「USAKURA ARTの旅」。今回は銅板画家の内木場映子さんです。

内木場映子さんの作品

内木場映子

千葉県出身。多摩美術大学美術部絵画科油画専攻卒業。多摩美術大学大学院美術研究科絵画科専攻修了。銅板でおりなす小動物や食材、幻想的な風景など淡く優しいタッチの世界観が魅力的で人気がある。年に数回、個展もしくはグループ展などに出品。(取材当時)

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うさぎ作品を作るようになったきっかけは?

子供の頃から小動物が好きでした。リス、インコ、金魚などを飼っていました。知り合いの制作会社で撮影のモデルにしたうさぎをそのまま飼うことになったと聞き、そのうさぎの写真を見せてもらうと、あまりのかわいらしさに「私も飼いたい」と思い立ちました。すぐにうさぎ専門店を何軒かまわりました。うさぎは飼ってみると、今まで飼ってきた小動物よりもお世話が大変だと感じましたが、その大変さを一切忘れさせてくれる愛くるしいしぐさをしてくれます。うさぎとの出会いがあって、普段のうさぎの様子を撮り溜めた写真から気に入ったものをモチーフにしています。私のうさぎ作品は自分か友人のうさぎがモデルです。

うさぎ作品に対するこだわりはありますか?

特別こだわりがあるわけではありませんが、その時の気分で作っています。うさぎは可愛いですが、甘いイメージになりすぎないように注意しています。私にとってうさぎは常に癒してくれる存在で、いないと困る存在です。同じくうさぎを愛する方々にもっと作品を見てもらいたいと思っています。

銅版画の魅力とはどんな点ですか?

以前は油絵を専攻しておりました。ある時、美術予備校の先輩である銅板画家・重野克明さんの作品を見て、その知性的な味わいや、物語性に惹かれました。自分でやってみると銅板にスーッと向き合うことができ、銅板と相性がいいと感じました。油絵は色彩など強いイメージだと思うのですが、銅板は非常に細かい線や、表面に凹凸のあるレースや布目の模様などを押し当ててグラインド(銅板に耐酸性の防蝕剤を塗布して乾燥させる)を取る方法など、繊細な表現ができます。インクが同一色でも濃淡によって表現の幅があるのも魅力です。

銅版画とは…

銅版画の版は凹版といいます。つまり凹んでいる版です。銅の表面を刃物などで刻み込んだり、銅が酸に溶ける性質を利用して細い線状のくぼみ(溝)を作ります。そのくぼみにインクを詰めて、圧力をかけてインクを引き出し、紙に刷りとったものが銅版画となります。金属の中でも比較的柔らかい銅は、繊細な線を刻むのに適しており、銅版画独特の繊細な表現ができるのも魅力の一つです。また、プレス機で強い圧力を加えるため、刷り上がった紙には銅板の縁の形をした凹みが残るのも銅版画独特の質感です。