うさぎ用牧草の中で国内栽培されているものは、オーツヘイ、イタリアンライグラス、チモシーなどがありますが、それぞれ収穫時期が異なるのをご存じですか?乾燥させた牧草を購入してうさぎさんに与える時は、いつの季節に収穫されたものか意識することはないと思いますが、牧草も農産物である以上、季節の気温変化に左右されながら育っていきます。牧草ごとの収穫時期を知ることで、うさぎさんの大切な主食の牧草についてますます興味を持っていただければとありがたいと思います。今回はうさぎ専門農家オジマが3種類の牧草の収穫時期についてご紹介します。(記事内容は、あくまで高知県での栽培事例となります)
オーツヘイ
オーツヘイは秋に種をまくと、早い品種だと2か月程度で収穫できるので冬が収穫時期になります。
イタリアンライグラス
イタリアンライグラスは、秋に種を蒔き、2〜3ヶ月育てれば、葉が長くなり、収穫できるサイズとなります。このタイミング(冬)で刈ると、やわらかい葉がメインの牧草となります。そのまま成長させると、早春に茎が長く伸びます。穂が実る準備を始めるためです。このため、春に収穫したイタリアンライグラスは、茎の割合が多くなります。イタリアンライグラスの収穫は、冬から春にかけて行われます。
チモシー
チモシーはイタリアンライグラスと同じ頃種まきしますが、生育が遅く、じっくりと葉が出てきます。栽培期間が長いため、収穫期は初夏から夏にかけてとなります。これは、チモシーがイタリアンライグラスと違い、短い葉が多く密集する形態を持つことに関係しています。春になり暖かくなると穂を付けるために茎を伸ばし、収穫が近づきます。この意味では、チモシーは茎主体の牧草と言えるかもしれません。販売されているチモシー牧草は、他の牧草と比べて茎の割合が多いと思いませんか?その理由はチモシー独特の生育スタイルによるものです。
まとめ
乾燥牧草の収穫時期についてご紹介しましたが、いかがでしたか?牧草ごとの収穫時期、それはつまり、乾燥牧草にも旬の季節があることを意味します。ということは、収穫時期の季節には、乾燥仕立てのできたての牧草が店頭に並ぶということになります。出来上がったばかりの牧草は香り高く、うさぎさんの食いつきも良いですので、牧草の収穫時期を参考にしながら選んでいただければと思います。