野間児童文芸賞受賞作家・村中李衣(りえ)さんの詩情豊かな文章と、うさぎ画家・しらとあきこさんの美しく柔らかな絵で紡ぐ短編物語「うさぎになった日」が3月13日に世界文化社より発売になりました。
村中李衣×しらとあきこ 初の短編物語
作者の村中李衣(りえ)さんは児童文学作家でノートルダム清心女子大学教授。『おねいちゃん』(理論社)で野間児童文芸賞、『チャーシューの月』(小峰書店)で日本児童文学者協会賞、『あららのはたけ』で坪田譲治文学賞を受賞されています。
長年各所で赤ちゃんからお年寄りまでを対象に、絵本の読みあい(自由なスタイルで読み手と聞き手のものがたりが重なり合い、その過程を感じ取ることができるワークショップ)を精力的に続けている方です。
しらとあきこさんは小誌うさぎと暮らすでは長きにわたりお世話になっていて、表紙絵や挿絵を手掛けていただいているうさぎイラストレーターさんです。うさぎの豊かな表情や細かい毛並みはしらとさんならではー。印刷物や紙媒体をとても大切に想ってくださる方でもあります。
しらとさんの祈るうさぎがとても印象的なカバーの本書は、心温まるちいさな4つのお話と3つの詩から成ります。
対象は小学校中学年からですが、大人にもお勧めです。子どもの感性は豊かです。大人とのやりとりの中にさまざまな感情の揺れがあり、うさぎに例えられます。頭の中でストーリーを描きながらページをめくると、しらとさんの描く優しいうさぎ絵が現れます。
「よわいからって、つよくないわけじゃない。だれでも、心の中に、うさぎがいる」
うさぎという動物は、弱いのか、強いのか。どちらでもある。やはりうさぎはうさぎ。唯一無二なものであると痛感します。
ご自身の心にあるうさぎを探してみよう
自分の気持ちをうまく言葉にできない、りこ。
過ちをおかしてしまった、たくと。
葛藤を抱えた4人の子どもたちが、動き出すー。
ー走れ走れ、にげろにげろ。明日は、きみが、うさぎになる。
出版情報/『うさぎになった日』
文/村中李衣 絵/しらとあきこ
出版社:世界文化社
本体価格:1,500円+税
判型:A5判
頁数:80P
上製本
もくじ
うさぎになった日…06
ノック…20
うさぎのおかあさん…22
昼を越え、夜を越え…36
スローダンス…38
てのひらのさがしもの…56
自転車に乗って…58
しらとあきこさんミニ原画展開催中
『うさぎになった日』の原画を展示のほか、しらとさんオリジナルの描きおろしミニ原画や『うさぎになった日』の素敵な特製グッズも販売しています。
~4月 23日(火)まで期間中無休
会場:ブックハウスカフェ 1F ディスプレイウィンドウ
東京都千代田区神田神保町2-5 北沢ビル1F
TEL:03-6261-6177
時間:11時00分~18時00分 *最終日17時00分まで
世界文化社・児童書編集部さんの情報
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