今回はもう少し食い込んで、具体的な多頭飼いのメリット・デメリット、お部屋で共存する際の注意事項についてご紹介します。
多頭飼いのメリット・デメリット
☆メリット
複数のうさぎがいることで、それぞれの個性を楽しむことができるでしょう。うさぎたちは嗅覚や聴覚、視覚を駆使してさまざまな刺激を与え合って生活しています。たとえば今まで嫌いだった野菜をほかの子が食べている姿を見て急に食べ始めることが少なくありません。体調を崩してしまっているうさぎにも同様のことがあったというケースも。
また抱っこ嫌いだったうさぎが、自分以外のうさぎが抱っこをされている姿を見て、抱っこが好きになったり、高齢うさぎが若いうさぎを見て刺激を受けて力を取り戻すといったケースもあります。
- うさぎの個性が楽しめる
- 家がにぎやかになる
- 飼い主さんがあまり神経質にならなくなった
- 牧草の消費が早く、常に新鮮な牧草を与えられる
- 1匹が食べないごはんをもう1匹が食べてくれるため無駄がない
- お互いの刺激を受け、元気でいられる
- 体調の変化をほかのうさぎと比べることができる(うんちの大きさ、食事量など)
☆デメリット
うさぎが複数いることで同時に病気やけがをした場合はその看病に費やす時間が増えることになります。
また治療費も相応にかかります。こうしたときに備え、保険に入ったり、うさぎ貯金をしておく必要があるでしょう。
またうさぎ同士で感染する病気にかかってしまった倍は、隔離する必要が出てきます。
- 掃除や世話の作業が増える
- 1匹にかまう時間が短くなる
- 治療費がかかる
- 縄張り主張によるおしっこ
- 部屋が狭くなる
- けんかをする
- 先住うさぎが赤ちゃん返りをしたり、やきもちをやくようになった
- 一匹ずつへやんぽさせるので飼い主さんの自分時間・睡眠時間は減る
気をつけたいこと
それぞれの時間を作ってあげるため、ケージは1匹につき一つを用意します。それぞれ一人の時間ができるよう、ケージの中で思い思いの時間をすごさせてあげるためです。
また遊ばせるときも無理に2匹同時には出さず、1匹ずつが原則。飼い主さんとしては一緒に仲良く遊ばせたいと思うかもしれませんが、うさぎはそう思っていないこも少なくないでしょう。
特に同じ部屋の中に複数いる場合は互いににおい、音で存在を意識しあっています。テリトリーが同じということで一緒に遊ばせるとけんかをしてしまうこともあります。飼い主さんがそれを止めるのも一苦労となるはずです。ただ、最初はけんかをしていてもそれを乗り越えて仲良くなっているケースもありますから、これもうさぎという動物の不思議で魅力であるところです。
神経質になりすぎない
飼い主さんは2匹目をお迎えしたとき、様子が気になって何度もニューフェイスのうさぎの様子を確認してしまうことがあるようです。しかし過度にかまいすぎると先住うさぎにもニューフェイスのうさぎにもそれがうさぎに伝わってささいなことに過敏に神経質に反応するうさぎになってしまいます。飼い主さんはいつでも声色を一定にして明るくうさぎと接するようにしましょう。
そしてそれぞれの接し方に差をつけないこと。なでなで時間やごはん(ごほうび)…。「あっちのごはんはいいにおいがするぞ」。うさぎはじっと見ています。病気や年齢差がある場合は仕方ありませんが、健康なうさぎの場合、極力平等に接することを心がけましょう。
飼い主さんとうさぎの理想の関係
2匹目を迎えたことにより、1匹にかける時間が短くなるのは当たり前。1匹飼いのときとは付き合い方が変わってくるでしょう。しかし2匹目を迎えることを決めたのであれば飼い主さんが自信を持って2匹を幸せにしてあげてください。
うさぎも学習する動物なので、飼い主さんのスタンス次第で、先住うさぎは新しい家族が増えたということをきちんと理解して受け入れることができます。かまう時間が短くてもそのこに対する愛情の大きさは変わらないはず。むしろ2匹目を迎えたことで、先住うさぎの思いがけない新たな性格を知り、気づかなかった表情を知る事もあるでしょう。
このことでよりうさぎとコミュニケーションが深くなったのだととらえ、一層大きな愛情を注いであげてください。
注意すること
ケージの配置
オスはおしっこをひっかけてしまうことがあるので、ケージの配置は間に仕切りを入れたり、オス・メスは間隔を空けたり、離したり、うさぎの様子を見ながらレイアウトしましょう。
へやんぽのとき
相性次第ですが、敵対心がある場合、お迎えした順番に1匹ずつへやんぽしましょう。互いのケージは接触防止のためにケージの前に少し間を空けてガードを設置しましょう。うさぎはケージの間から鼻を突き出すことがあり、かまれてしまうことがあります。
100均のネットを結束バンドで連結したものを使用している方が多い。