うさぎの健康

うさぎに興味がある・お迎えに興味がある人へ その2

うさぎと暮らす人にとってはかわいい行動や特徴であっても、これからお迎えしてみたいという人にとっては「え?そんな行動するの?」というびっくりしてしまうことがいろいろあります。うさぎは鳴かない、水を飲まない、寂しいと死んでしまう…など、一般的に知られている情報は正直それくらいだったりします(汗)。今回はうさぎがよくする行動や飼育費用についてご紹介します。

うさぎへの誤解がいっぱい

うさぎは一度でも飼育経験がないといざお迎えしてみてから知らないことがいっぱいあります。「え?そうだったの?」がいっぱいある動物なのです。

一般の方が思ううさぎの俗説、イメージについて

・水を飲まない…実態/生きていくために必要です。受け皿やボトルをケージに設置し飲ませます(1日必要量1kgのうさぎでは120ml)。牧草をよく食べる子はよく飲みます。

・鳴かない…実態/声帯はないのですが、鼻を鳴らして感情を表現します。特に怒ったり、不快な気持ちは「ブゥッ」と鼻を鳴らします。近所に響くような音ではありません。

・寂しいと死ぬ…実態/かまってほしいのは男の子うさぎの方が多いかもしれません。寂しくていじけることはありますが、死んでしまうことはありません。女の子うさぎは一人でいるのが好きで、独立独歩で構われるのを嫌う子もいます。

・お庭で飼う…実態/昭和の時代は庭で飼育することが一般的でした。しかし近年の日本では高温多湿化が進み、屋外での飼育はお勧めできません。他動物に襲われる可能性もあるでしょう。足元が土だと小屋の外までトンネルを掘って抜け出してしまいます。また、うさぎは40℃近い体温があり、熱中症になると臓器不全を起こし、命を脅かす状況を招きます。室内で25℃以下で温度管理をしながら、日々健康状態を観察したり、コミュニケーションをとりながら飼育するのがベストです。

・足裏の肉球…実態/ぬいぐるみやアニメのうさぎには肉球があったりしますが、実際のうさぎには犬猫のような肉球はありません。肉球は足への衝撃を和らげる · 滑り止め(急にストップ)・足音を消す · 地面の状態を感知する・発汗するといった役割があります。なぜうさぎにないのかはダーウィン先生に聞かないとなりませんが、おそらく草原の平地で暮らしているので必要なかったのかもしれません。しかしネザーだとわかりにくいかもしれませんが、多くのうさぎの爪の付け根にはぽちっと脂肪のようなものがあるのは確かです。でも肉球ではなさそうです。これの正体はいずれ確かめていこうと思います。なお、エゾナキウサギは岩場に住むので肉球があるようです。

・にんじん大好き…実態/にんじんの根を手で持って食べるうさぎのイラストも複数ありますね。うさぎは手で持って食べないのです。また根は薄くスライスしたものであれば好むかもしれませんが、断然「葉」の方が好きなこが多いです。葉は細かく、軽い口当たりで食べやすいのでしょうかね。カルシウム含有量が多いので、尿砂が出やすいうさぎは与えすぎ注意です。

・生野菜が主食…実態/うさぎは胃腸を動かして元気を維持しています。生野菜より高繊維質が摂れる乾燥牧草がおすすめです。アメリカなどから輸入した製品が主なので値段は600gで1000円前後です。600gが1週間でなくなるこも少なくないです。

・小動物だから簡単に飼える…実態/最初にそろえるうさぎ用品(ケージ、トイレ、給水機、フード・牧草容器、ハウスなど)はいろいろとある、フード(牧草、ラビットフード、おやつ類、サプリ)はメーカーがうさぎに合わせてこだわって作っているものもあり価格は安くない、お部屋にそのまま離せば、電気コード、戸、建具を壁紙をかじる、おしっことうんちをしてテリトリーを作る(マーキング)、換毛期の抜け毛は相当量があるのでうさぎのブラッシングケアや部屋の頻繁な掃除が必要など。

来年はうさぎ年なので、正しい情報が拡散されるといいですね!

飼育費用参考

うさぎの生体(ショップの場合)…1~10万まで。品種や出身ブリーダーによって幅があります。

食事…乾燥牧草(500~600g)1000円、ラビットフード1㎏1000円前後、おやつ・サプリ類は価格さまざま

生活用品…ケージ(8000~20000円)、トイレ(1000~2000円)、給水ボトル(1000~2000円)、食器(フード・牧草入れ)(1000円)、ハウス類(2000円)

※ケージ以外は古くなったら取り換えます。マット類はたびたび購入します。

ほかペットシーツ、トイレクリーナー、グルーミングスプレー、ブラッシング用品、爪切りなど

避妊手術(メス)…3~10万円 去勢手術(オス)…3万円前後

通院費用/うさぎは体調不良が見られると症状が進行している場合があります。うさぎ診療が可能な動物病院も全国的にはまだまだ少数。元気な時から半年に1度は健康診断をしてもらって探しておく必要があります。うさぎの治療は、動物病院でも慎重さが求められる治療となり、犬猫の治療よりも高額になることがあります。

おうちで抱っこができない場合は、うさぎ専門店や病院での爪切り、ブラッシングが不可欠になります。うさぎに歯の不正咬合がある場合は月に1度は通院して歯を削る必要があります。

下の歯が受け口気味のうさぎ
爪切り

うさぎの飼い主さんはお迎えしてすぐ、健康なうちにペット保険に加入しておくことを検討します。不妊手術は保障の適用外ですが(予防で行うため)、ケガや病気であれば診療費の半分近くを保障してくれるプランがあります。

いずれにしてもうさぎの健康維持のためには、かかりつけの病院や信頼できるうさぎ専門店を見つけて、折々でアドバイスをもらう関係を築くこと。飼い主さん以外におうちのうさぎのことを知ってもらうプロの手を頼ることが必要です。

かかりやすい病気

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