みなさん、うさぎさんの主食である牧草の穂(ほ)って見たことありますか?穂はイネ科植物の実のなる部分で、茎の先の方にできます。穂は、花が咲き、熟して穀物の実となりますが、その過程を登熟(とうじゅく)と言います。穀物の実は、次世代へとつなぐ種でもあります。牧草は命をつなぐため、必死に種を残そうとするのです。
ただ、うさぎさんのための牧草は、穂が出たとしても登熟する前に刈り取ってしまうため、うさぎさんがイネ科牧草の穀物の実を食べることは基本的にありません。
うさぎ畑では、自社の畑で複数の牧草を栽培しており、春は出穂期(しゅっすいき)と言って牧草の穂が見られる季節です。今回は、牧草の穂について、ご紹介したいと思います。
チモシーの穂
うさぎさん牧草の代表的な品種であるチモシーの穂は、細長くて円柱形のような形をしています。2つめの画像のとおり、大人の手のひらにすっぽり収まる大きさです。よく見ると、鬼のこん棒のようにも見えますね。
イタリアンライグラスの穂
イタリアンライグラスは、茎から交互に出て穂が形成されます。きれいに対称の形に穂が付きます。麦の穂に似ていますね。画像の右側は穂が出たもの、左はこれから穂が出る茎です。出穂期の穂は熟す前なので、緑色をしています。
オーツヘイの穂
オーツヘイは、茎から垂れ下がるようにして穂が付きます。「鈴なり」という言葉がありますが、オーツヘイの穂自体は鈴のかたちに見えますし、たくさん連なっているところは鈴なりという表現が合っていますね。オーツヘイの穂(穀物)は、えん麦という名前が知られていて、熟すまで育て、収穫後精白すると人間用のオートミールという食べ物になります。
まとめ
いかがでしたか? うさぎさんが食べる牧草の穂をじっくり見ることはあまりないと思いますが、同じイネ科牧草の3種類でも穂の形はそれぞれ特徴的ですね。今回は、うさぎさんが日常的に食べる牧草の「穂」についてご紹介させていただきました。ありがとうございました。