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USAKURA ARTの旅:二宮敏泰さん(芸術家)

うさぎのアート作品を紹介していく「USAKURA ARTの旅」。今回は芸術家の二宮敏泰さんです。

二宮敏泰

大分県在住。文字の読めないバングラディッシュの子供たちのために図書館を建設する「天使のまなざしプロジェクト」を展開し、チャリティー活動により、バングラディッシュ・ピルガゾン村に図書館を完成させる。知的障碍者を対象にした社会参加型文化芸術事業での講座や放課後児童クラブでアートプロジェクトを定期的に実施。大分・別府で「天使のまなざし絵画教室」を運営。(取材当時)

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うさぎ作品制作のきっかけ

辛い治療に耐えながら頑張っている難病の子供たちに何かできないか。という思いで始めたのがきっかけです。私は医者ではないので、病気を治すことはできませんが、アートの力で心の痛みを少しでもやわらげてもらえればと思いました。そして子供たちと一緒にアイディアを出し合いながら、病気と闘うキャラクターを考えました。するといつの間にかうさぎのカタチになりました。子供たちにとってうさぎは現実の痛みをやわらげてくれるキャラクターなのかもしれません。これまで写実的なうさぎの絵を描いてきた私にとって、このキャラクターが生まれたことは自然な流れだったと思います。

うさぎ作品を描く上でのこだわり

小児病棟で誕生したうさぎたちは小さな糸でいろいろな世界とつながっています。国境を越えて心と心がつながっていることをコンセプトに、すべてのうさぎ作品はつながるように描いています。家族や恋人、友達、また見知らぬ人同士でも、この作品を共有することで、心がつながることを願っています。アンティークでファンタジーな雰囲気を表現するため、キャンバスに油絵の具でセピア調に描いています。

二宮さんにとってうさぎはどんな存在か

子供の頃に読んだ絵本や小説の中に出てくるうさぎは、いつも不思議な魅力にあふれていました。私にとってうさぎは単なる動物ではなく、ファンタジーの世界へ案内してくれる特別な存在です。うさぎを描いていると心が癒されます。

これからどのような作品を手掛けていきたいか

作品に新たな命を吹き込むため、うさぎを主人公にした絵本を創作しています。夢の中でサーカスを見に行くお話ですが、難病の女の子のために作ったストーリーです。このうさぎキャラクターを通じて、大人から子供まで幅広い世代の人たちの記憶に残る作品を作り続けていきたいと思っています。