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USAKURA ARTの旅:つつみゆうこさん(人形作家)

うさぎのアート作品を紹介していく「USAKURA ARTの旅」。今回は人形作家のつつみゆうこさんです。

つつみゆうこさんの作品

つつみゆうこさん

福岡県在住。独学でバーナーワークをはじめ、人形作家だった母親の影響もあり、以前から好きだったうさぎをモチーフにして人形を作り始める。ガラスで精巧に作られた目、粘土や和紙で表現されたうさぎの表情やボディに古布を生かした衣装をまとったドールに魅せられるファンは多い。福岡や関西を中心に個展や企画展を数多く開催している。(取材当時)

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うさぎの作品を作るようになったきっかけ、好きな理由

自分が卯年ということもあり、幼い頃からうさぎはとても身近で親しみがありました。実際にうさぎを飼い始めて、ますますうさぎの魅力にはまっていきました。いろんな場所でうさぎを見ていると、それぞれ「目」に表情があるように思えます。大きな声で吠えたり鳴いたりしない分、その目が、だまーって何か語っているような感じがしました。目玉(1対につき10個~30個作ります)を作るのは大変でも自分でガラスを溶かして目玉を作るのは、その語っている「目」の感じを表現したいという想いがあるからです。人間でも目を見ればわかると言いますが、うさぎでも同じような気がします。愛情をいっぱいもらって幸せなうさぎは幸せな目をしているし、自然の中で生活しているうさぎ(大久野島など)は、たくましい目をしていると感じています。

うさぎの作品はどのようなものがあるのですか?

もともとガラスに興味があって、バーナーワーク(ガラス棒をバーナーで溶かして作る)でトンボ玉やガラスのアクセサリーを作りアーティスト名を「遊玉」として実店舗やHPで販売していました。はじめは花柄などをモチーフにしていたのですが次第に好きなうさぎのモチーフの方が楽しく作れるようになり、ほとんどの作品がうさぎモチーフに変わっていきました。今は人形で精一杯で「遊玉」のHPは閉鎖しましたがまた余裕ができたら再開できればいいなと思っています。

つつみゆうこさん

作る上でこだわっている点はありますか?

今のところ大きく2つあります。ひとつはちゃんと自立すること。よく物語などで人が寝静まった夜におもちゃや人形たちが動き出す…みたいなものがありますが、私は自分の人形がそうであって欲しいと思っています。土台に固定していたら動けなくなってしまうので、いつでも動き出せるようにと願いを込めて2本の足で立つように作っています。ふたつめは完成して目を合わせた時に話しかけたくなるかという事です。また本物のうさぎを見た時に多くの方が「かわいい」と感じられると思いますが、実際は「かわいい」というだけではないような気がします。その「だけでは無い」ところを作品として形にしたいです。

手元に残している作品もあるのですか?

1体目の作品は大事に残しています。とても不細工な子ですが、作った時のワクワクした気持ちやうれしかった気持ちを思い出させてくれるので、たまに眺めています(笑)自分が楽しく作ることが、人形を通して見ていただく方にも伝わると思うので、初心を忘れないようにするためでもあります。