欧米では春に大掃除をする「スプリング・クリーニング」という習慣があるそうです。暖かくて動きやすい春ですし、カビが発生しやすい梅雨が来る前にうさぎ周りのお掃除を見直してみても良いかもしれません。うさぎが長時間を過ごすケージ内は、特にきちんと掃除をして清潔を保ちたいものです。基本の掃除方法をおさらいしましょう。(『うさぎと一生暮らす本』より)
掃除の基本は上から下へ
掃除はロフトやハウスの上、側面の金網などの高いところから始め、抜け毛を下へと落としながらスノコや金網下へなど低いところへと順に進めていきましょう。
毎日必ずトイレ掃除を
1日1~2回、トイレ砂やペットシーツを取り替えるのはもちろん、おしっこや抜け毛が付着している場合もあるので、網やトイレ本体も消臭スプレーなどをスプレーし、ティッシュなどできれいに拭き取りましょう。尿のカルシウムなどが固まって尿石になるとなかなか汚れが落ちず、悪臭も発生しやすくなります。専用のスプレーやクエン酸などを使って使って尿石を除去しましょう。こまめに掃除することで、尿石汚れもつきにくくなります。
フン・尿もチェック
トイレや金網の下などを掃除する時には、落ちているフンも一緒にチェック。何個ものフンが長く繋がっていたら、たくさんの抜け毛を飲みこんでいたということなので要注意です。フンの量や大きさ、形などを確認しながら毎日掃除することで、「今日はフンが小さい、少ない」などとすぐに気づくことができるようになります。同様に尿の量や色もチェックしましょう。
床材も毎日取り替える
抜け毛や牧草の粉などはケージの隅に吹き寄せられがち。放置しておくと不衛生ですし、抜け毛はえさや牧草についてうさぎが飲みこむこともあります。ペットシーツ、新聞、牧草などのケージ下の床材も毎日取り替えて、ケージの隅々まで清潔に。トイレ以外にフン・尿をするコは特に、見えにくい所にしていることもあるので床材の交換は大切です。
ケージカバーを外して換気
ケージを布でカバーする飼い主さんは多いはず。でもずっとカバーをしていると、空気がこもってほこりや抜け毛が溜まったり、ムレることがあるので、1日に1度はカバーを取り外して換気しましょう。
たまにはケージの丸洗いを
毎日掃除をしていても側面やケージ下などの目立たないスペースに抜け毛がからんでいることがあります。1ヶ月に1度など期間を決めてケージを丸洗いしましょう。洗った後はよく拭いて乾燥させるのも忘れずに。
餌入れ・水入れ
気温が上がると特に、食べ残しや水などが傷みやすくなります。うさぎが口をつける食器類は特に気を付けて清潔を保ちましょう。餌入れや牧草入れは食べ残しのチェックをしながら拭き掃除を。汚れが目立つなどで食器を洗った場合は水分をしっかりふき取ってから次のフードを入れましょう。水気が残っているとフードが傷みやすくなります。給水ボトル、水飲み皿は思わぬ細部にぬめりやカビが発生していることがあります。水を替えるだけでなく、少なくとも数日に一度はしっかり洗いましょう。
基本のお掃除グッズ
●掃除用スプレー
ペット用品売り場には除菌や消臭、尿石取りができるものなど、さまざまな掃除用スプレーが販売されています。犬猫用だけでなくうさぎや小動物専用の商品も増えてきたので、そうしたものを選びましょう。
●拭き掃除用ウェットシート
ケージを毎日洗うことはできませんが、お掃除用ウェットシートを使えば臭いや汚れ、ほこりや毛などが取りやすくなります。うさぎが舐めても安心なものを使いましょう。
●ほうき、ちり取りなど
うさぎの抜け毛はアレルギーのもとにもなります。うさぎのためだけでなく、人間も快適に暮らせるようにこまめに掃除をしましょう。100円ショップで売っている小さなほうきとちり取りのセットや、粘着式クリーナー(俗にいうコロコロ)、ハンディモップなどは愛用者が多いですね。
(おわり)