一晩ゆっくり休んで、お引っ越しの疲れがとれた様子であれば…
早速新しい家族であるうさぎさんとふれあってみましょう。
個体差はありますがふれあってみて!
うさぎさんの飼育本や、お迎えしたペットショップなどで「1週間くらいはケージから出さないでください。ふれあいはしないでください」とアドバイスを受けると思いますが、私個人の意見としては、少しでも慣れてもらうために、お互いが慣れていくために、早い段階からふれあいはしていったほうが良いと思います。
もちろん1週間くらい様子を見てふれあいをしたほうが良いという子もおりますので、そのこに合ったふれあいのタイミングを見極めていきましょう。
ファーストなでなで
一夜明け、ご飯もしっかり食べてうんちやおしっこもちゃんと出してくれていたら、まずはなでなでをさせてもらいましょう。
ご飯を食べたり横になったりというのはリラックスしてくれている証、ケージの中は安心できると感じてくれている証拠です。ケージの中での安心感はそのまま感じてもらえるよう、優しく声をかけながら次の動作をするということを常に心掛けてあげてください。
声をかけながらケージに近づき、急に姿を現さないようにしてあげましょう。ケージの扉を開ける時もといきなりだとびっくりしてしまうと思いますので、ケージの近くに座り、お名前を呼んであげたり声をかけながらそーっと開けるようにしてあげてください。どんなタイプの子でも、ご飯やお掃除の時も同じです。
うさぎさんにさわる時も声をかけながら。
うさぎさんはおでこ(眉間)をなでなでしてもらうのが好きな子が多いので、うさぎさんからのなでなで許可が下りたなら、そのまま声をかけながらなでなでをしてあげてください。
そうしていくことで…この声、この手、この人は、大好きななでなでをしてくれる。安心できる。もう怖くない。あわよくば一瞬で「飼い主さん大好き!!!」となってくれるかもしれません(笑)。
手をこわがる子は…
うさぎに向かって指をまっすぐに向けるのは、うさぎにとって猛禽類などに襲われるときの恐怖を思い起こさせるようです。
人の手の動きに対して敏感な反応を示すうさぎには最初に手のにおいをかいでもらったり、手の甲をゆっくり近づけてなでてあげるようにしましょう。
ファーストへやんぽ
うさぎさんがケージから外に出てお部屋で遊ぶことをうさぎ飼い界隈では「へやんぽ」と言います。
うさぎさんとお部屋で一緒に遊ぶ前に、うさぎさんが動き回る範囲内に危険なものやイタズラされてしまうと困るものはないか、今一度確認してみてください。
PCやスマホの充電ケーブルなどは一瞬で噛み切られてしまいます。あの素材なぜか好きなんですよね~、うさぎさんて。電化製品のコードは感電の恐れもあるので、そういったものは運動スペースから取り除いたり、何かで囲ったり、プロテクターなどを巻き付けたりなどの対策をしましょう。また、観葉植物などもうさぎさんが食べてしまうと猛毒だったりするものもありますので届かないところに置くようにしましょう。
うさぎさんは齧るのは日常だと思っていただいて、もちろんカジカジしない子もおりますが…うさぎさんがへやんぽ中は基本的に見守ってあげるように。うさぎさんに怪我などが無いよう、飼い主さんがしっかりと見ていてあげてください。
緊張ゼロ!元気いっぱいタイプのうさぎさん
食欲もうんちも100点満点、なでなでしてもらうのも好き、人がケージのそばに行くとかまってー!と立ち上がったり近寄ったりしてくれる、そんなタイプの子はすぐにでも一緒に遊んであげて大丈夫だと思います。
この時も声をかけながらそっとケージを開けるようにしてあげてくださいね♪
初めてのへやんぽは、好奇心もりもりでたぶん勝手気ままに動きまわってしまうと思います。
ここのおうちは安全なんだ、安心して走り回ったりのんびりできるんだ、と思ってもらうためにもお部屋のパトロールは好きにさせてあげてください。
マーキング対策
この時におトイレ事情は少し気を付けたほうが良いかもしれません。
安心して開放的な気持ちになったり、縄張りを主張する意味(マーキング)であったりなど、ケージの中のおトイレだけではなく、へやんぽスペースでもおしっこをしてしまう子は多々おります。
おしっこをされると困るところにうさぎさんが粗相をしてしまったら、においが残らないようにすぐにお掃除をしたり、それでも同じところにしてしまう場合はそこにもう一つへやんぽ用のおトイレを置いたりなどの対策をしてみてあげてください。
うんちもマーキングの意味でぽろぽろと落としていきますし、うさぎさんは常に胃腸を動かしているというのもありますので無意識にぽろんと落としていくことも。
100%トイレでできるようになればラッキー、うさぎさんの生態も理解したうえで、無理にしつけるというよりはその子にあった対策をしてあげるのが良いと思います。
少し緊張が見られるタイプ
ご飯も食べてくれているし、うんちやおしっこもちゃんとしてくれている。
でもまだ少しこちらの動きを伺うような素振りがある子。例えば、ご飯をもぐもぐしていたのに、こちらが近づいた途端食べるのをやめてそのままケージの奥や隅に引っ込んでしまったり。同じようにゴロンと横になっていたのに飛び起きて隅っこに行ってしまったり。
そんな子はもうすこしなでなでの時間や回数を増やしてみて、緊張をほぐしてあげてください。
ケージの扉を開けたままにしておいてあげて好きに出入りしていいんだよ、としてあげるのも良いと思います。その時は飼い主さんもケージのそばにいて気にしてる素振りは見せずに内心はうさぎさんに全集中!
うさぎさんが自由にケージの出入りができるようにする時は、ケージに足を引っかけてしまったりしないようスロープなどを付けてあげたり、台やクッションなどを置いて段差を無くしてあげてくださいね。
ケージの隅っこで縮こまってしまうタイプ
こういった子はまず、まだ緊張しているのか体調が悪いのか見極めてあげなくてはなりません。
少しずつでもご飯は食べてくれているか、おしっこはしてくれているか、少なくても小粒でも乾いたうんちをしてくれているか。
少しでも食べる・出す、をしてくれているならば、もう数日声かけや優しくなでなでで様子を見てみるのが良いと思います。
運動すると胃腸が動いて排せつも良くなり、それに伴って食欲もアップ!なんてこともありますので、短い時間だけでもへやんぽしてみるというのもひとつの手です。 その際もうさぎさんがびっくりしてしまわないよう気をつけてあげてください。
排泄物が出ていないのは危険!
まったくご飯を食べていなかったり、うんちやおしっこも全然していない、もしくは下痢をしてしまっているようであれば体調が良くない兆候ですので動物病院に行くことをおすすめします。
元気いっぱいな子も、少しずつおうち慣れてくれた子も、お迎え後なるべく早いうちに1度は動物病院で診てもらいましょう。
元気いっぱいなのに病院なんて、迷惑なのでは…うさぎさんにストレスが…なんて思う方も多いかもしれませんが、何も問題がなければそれはそれで良いのです。近くの動物病院を知っておく意味でも、うさぎさんと獣医さんの相性や飼い主さんと獣医さんの相性を見る意味でも、そして何よりその子の通常時の状態や数値を把握する意味でも、健康だからこそ1度診察をしてもらいましょう。
うさぎのタイプさまざま…そこを理解して向き合おう
うさぎさんによって、へやんぽ中もずーっと飼い主さんにくっついていたいタイプの子もいれば、お部屋のパトロールに忙しい子、のんびりまったり自分の好きなところでごろーんと寝るのが好きな子とさまざまです。
呼んでも来ない、近くに来てくれないからうちの子はなついてない、なでさせてくれないから私のことが嫌いなのかも、といったご相談をみなさんからお聞きすることがありますがそんなことはありません!
私たち人間と一緒、うさぎさんの愛情表現の仕方もその子それぞれです。
飼い主さんは「大好きだよ!」「普段あんまり態度に出せないんだけど…いつもありがとう。」「どうしたの?大丈夫?」「そんなことよりおやつー!」などなど、うさぎさんからのたくさんのサインを日々見逃さないようにしてあげてくださいね。