換毛について取り上げるシリーズの最終回です。今回はうさぎの「毛」の対策・処理についてご紹介します。
毛のアレルギー
うさぎと暮らし始めてから目のかゆみ、鼻水、くしゃみ、咳といった症状が出る方…。これはうさぎの毛だけでなく、フケ・ダニだったり、牧草が原因のこともあります。
こうした方はアレルギークリニックなどで、症状の原因・アレルゲンを調べてもらう必要があります。それによってするべき対策も変わってきます。
(アレルギーに関してはうさぎと暮らすNO.67で特集しております)
編集部が読者さんに取材をしていると、うさぎと暮らしてから自分にアレルギーがあるということがわかったという方は少なくないようです。
原因がうさぎだった場合、飼い主さんは薬を飲んだり、お部屋を隔離したりするのはもちろん、お掃除は徹底しなくてはなりません。
抜け毛対策
換毛期のうさぎは、行く先々に毛が舞ってしまうと思いますが、うさぎのテリトリーをサークルで限っている方とリビング全体を好きに遊ばせている方がおられると思います。いくつも部屋を行き来させているおうちの方は、特に掃除が大変だと思います。
床がフローリング、畳、カーペットによってお掃除の仕方も変わってきますが、編集部員Sの住まいの場合は、カーペット敷きが多いので、気づいたときにさっと使えるマキタのハンディ掃除機(音がなかなかうるさいです…)とコロコロクリーナーは必須アイテムです。紙巻タイプはコストがかかりますが、水洗いできるシリコンタイプであれば、うさぎの毛は水に濡れると割りとまとまりやすいので、ローコストで重宝かもしれません。
ステンレスケージの網に静電気でくっつきがちな毛は、掃除機だと吸い込み量に限界がありますので、マイクロファイバーのぞうきんやマツイ棒のような箸にガーゼを巻きつけて輪ゴムでとめたようなものを少々濡らして拭きます。
換毛期はケージの裏・下などにも毛がたまったりしていないか確認しましょうね。
ご存知?うさぎの集毛器
うさぎ用品のメーカーさんで毛の対策用品はとても少ないです。
編集部が知る限りでは、株式会社川井さんの集毛器、ジェックス株式会社さんの集毛機、エアグルームがあります。
集毛器はブラッシング時に使用します。ファンの風を吸い込む側を活用して、フィルターをつけた吸い込み口にブラシについた毛を吸い込ませていくタイプです。USBなのでコンセント式に付け替えることをおすすめします。コストは2000円いかないので、買い求めやすいと思います。
エアグルームは小型ながら強力ファンで、ケージ内に飛び交う毛のみならず、牧草の粉塵も脱臭活性炭入りのフィルターがキャッチしてくれます。ケージに取り付けたり、自立するのでブラッシング時にそばに立てても使えます。
換毛のひどいときはHI、平常時はLOWにファンの強さが切り替えられます。
抱っこができない場合のブラッシング
普段、おうちではどうすべきか。
スフィンス姿で横たわっているときにブラッシングさせてくれる子もいるようですが、背中くらいしかできませんし、たくさんの毛を取り除くことはできないと思います。
そこでうさぎのいるスペースの範囲を狭めてみます。ケージにいるときやキャリーにいるときに片手でなでなでを加えたりしながらブラッシングしてみましょう。
おまけ
犬・猫用のグルーミンググローブなる商品はご存知ですか? 手にはめるグローブ型でシリコン製の突起がついているブラシなのです。抱っこしてうさぎのおなか側のブラッシングは(デリケートな部分なので)難しいです。そこでこのグルーミンググローブを使ってみるわけです。たくさんの毛を取るのは難しいですが、マッサージにもなるので試してみてはいかがでしょうか。
また前出の株式会社川井さんから「うさぎのウェット手袋」という商品も販売されています。保湿剤がついたポリエステルの手袋が7枚入っていて、手にはめてわしゃわしゃっと使うタイプです。
レモングラスの香りがします。
いずれにせよ、ブラシで行う方法にはかないませんけれども・・・
動くだけで毛が舞う時は、ぜひうさぎ専門店でブラッシングをお願いして、やり方を見せてもらうとよいと思います。
かわいいうさぎのために現状できる一番よい方法を取り入れてあげてくださいね。