うさぎの基本

牧草110番①【牧草豆知識】

うさぎ用乾燥明日葉(あしたば)販売

おうちのうさぎさんの好みを見つけるためにも、牧草の基本的な知識は不可欠です!草食動物であるうさぎは、私たちのごはんやパンのように主食が乾燥牧草なのです。牧草をおいしく食べてもらうために飼い主さんも牧草について少しでも詳しくなってみませんか。(うさぎと暮らすNO.44より一部流用)

種類が豊富なOXBOWの牧草
日本の牧草メーカーの老舗ウーリーの一番刈り。
ウーリーさんは『ティモシー』表記にこだわります

牧草の働き

牧草の繊維質はうさぎの腸にとって大きな役割をしています。採食した食物のうち、盲腸内で発酵に適さない食物を硬糞として素早く排泄する働きがあるのです。牧草の粗繊維が消化によって出た液体を吸収、腸管内で膨張し、ぜん動を高め、排せつを促します。歯をすり合わせて食べることで歯の伸びすぎを調節する役割も。

マメ科とイネ科

マメ科の代表はアルファルファ、クローバーなど。葉が丸く、豆と種を作るのが特徴です。イネ科に比べ、たんぱく質やカルシウムなどの含量が多い。イネ科の代表はチモシー、イタリアンライグラス、オーチャードグラスなど。葉が細長く、薄い形状をしています。マメ科に比べて繊維質が多くたんぱく質の含量は低いです。

アルファファ

生後6ヶ月くらいまでのうさぎに。栄養価が高いため、体を作るための仔うさぎや病中病後、妊娠中のうさぎなどに適している。最近ではおなかにガスを作りやすいとの考えから仔うさぎ期はペレットとイネ科牧草を与え、アルファファ牧草を与えなくなっているショップも少なくない。

生育中のアルファルファ(ムラサキウマゴヤシ)
乾燥アルファルファ

イネ科牧草

乾燥牧草は繊維質がたっぷり。種類もたくさんあるので、うさぎの好みを探してみよう。牧草はサンプル品を提供しているメーカーがないので、牧草市場さんなど、いろんな種類のイネ科牧草を少量でお試しできるセットがおすすめ。

牧草のベール 写真/うさぎのしっぽ

イネ科の牧草の種類

チモシー(オオアワガエリ)

繊維質が多く、成長が早いので春から秋にかけて2~3回の収穫が可能。流通量も多く、手に入りやすい。生後6ヶ月くらいから老齢期まで、どの年齢にも適している。

成育している状態のチモシー(オオアワガエリ)
乾燥させたチモシー一番刈り。このタイプが一番繊維質たっぷり

イタリアンライグラス(ネズミムギ)

嗜好性が高く、栄養価もある。茎が細く、乾きやすい。成長期以後の常食として適している。

オーチャードグラス(カモガヤ)

チモシーよりも柔らかいので硬い牧草が苦手なうさぎに適している。チモシーよりも甘い香りがする。

クレイングラス(和名なし)

チモシーに比べて繊維質が高く、低脂肪・低カルシウムなため、体重管理が必要なうさぎにも適する。

オーツヘイ(えん麦)

茎が柔らかく、嗜好性が高い。高繊維質、低たんぱく質。糖質が高いので与えすぎに注意。種は食欲のない時に適す。

牧草が苦手のこにも受け入れてもらいやすい?との声が多いオーツヘイ

バミューダグラスヘイ(ギョウギシバ)

低カロリーなので、チモシーが苦手なうさぎに適する。茎が細く柔らかいので、水分を吸収しにくく床材にも使用できる。

牧草の主な産地

アメリカの牧草地 刈り取りの様子

牧草メーカー

近年はゲリラ豪雨や台風などに左右され、農作物の安定供給は非常に困難になっています。そんな中、国内にはウーリー、アラタ、ジェックスなどのように国産の牧草製品があるのはうさぎ業界が進化しているすばらしいところです。

通販サイトで牧草を購入する方も多いことでしょう。かつては馬の牧草を取り扱うところから購入する方が多くありましたが、最近ではうさぎ専用の牧草を扱う企業も増えています。

また牧草製品も各メーカーが創意工夫しており、イネ科の種類も増え、ハーブ入りの牧草やオーツヘイの茎・穂だけの製品、長さをそろえた製品など、多種多様です。

うさぎが牧草を食べない・・・と嘆く方は少なくありませんが、牧草はうさぎにとって一番こだわって、良質なものを選んであげるべきもの・・・。

日々新開してるうさぎの牧草について、みなさんもぜひお時間があるときにうさぎ専門店で見たり、ホームページで検索したりして情報を集めてみましょう。

牧草用語

うさフェスタのようなイベントでは牧草の種類を実際に見ながら違いを理解することができる(写真は織光商事さんのブース)

1番刈り

春から夏にかけて1番最初に刈り入れた牧草。土壌からのミネラルを多く取り入れて成長するので、葉・茎ともにしっかりしています。

2番刈り

1番刈りを終えた後に、再度成長した牧草を刈り入れたもの。夏から秋にかけて刈り入れます。1番刈りと比べると柔らかく食べやすいので嗜好性は高くなります。茎のような硬い部分がなくなり、茶色い葉が入ったり、発酵した香りを感じる場合があります(3番刈りも同様)。

牧草が苦手なうさぎ、歯のかみ合わせがよろしくないうさぎにすすめるケースが多いです。

3番刈り

2番刈りを終えた後に、再度成長したものを刈り入れたもの。

※1~3番刈りの違いは刈り取り時期の違いです。また収穫するごとに草や茎がやわらかくなり、繊維質は少なくなります。嗜好性はうさぎによりけりです。

無燻蒸(むくんじょう・燻蒸

国内に入ってくる輸入牧草に対し、農林水産省では「植物防疫法」を定められており、検疫によってカビや病害虫の日本への侵入を防いでいます。結果が不合格の場合は輸入が認められません。そこで出荷前にコンテナや倉庫で牧草を密閉し、薬剤をガス化して行っているのが燻蒸(くんじょう)です。燻蒸に使われる薬剤は気体のため、牧草への残留が低く安全とされています。においが残っていることもありません。

通常、必要な工程ではありますが、正確なところでは動物の体についてどのような影響があるのかあきらかなデータがありません。

近年ではうさぎ専門店で無燻蒸の牧草を扱うようになりました。これは専門店のリクエストに答えて、生産側が燻蒸に頼らず、厳しく製造管理・検査を行い、まず輸入時の検査をパスしていて、さらに国内において異物検査を行うなど、細心の注意を払いながら販売しています。

カットタイプ・ロングタイプ

本来は長い牧草の方が、口の中での咀嚼回数が多くなるのでおすすめですが、最近では、フード入れに入れやすいので(落ちた牧草を食べない癖のあるこがいる・・・)、均一の長さにカットされているタイプの牧草が販売されています。うさぎがよく食べるほうを選んであげましょう。

粉ふるい

牧草アレルギー・花粉症の方向けにパッケージングの前に粉をふるう作業を行っています。種類が多いとは言えませんが、飼い主さんにとっては体調を左右する重要なことなので、このタイプを使ってみることをおすすめします。

シングルプレス

海外から牧草を輸入するため、天日乾燥後に牧草を圧縮したもの。ほぐれやすく、葉や茎のいたみも少ない。

ダブルプレス

シングルプレスをさらに圧縮したもの。海外からの輸送コストを減らすために活用している。シングルプレスに比べ、加工時に強く圧縮されるため、葉や茎がつぶれ香りが立つため嗜好性は増す。

※シングルプレスにこだわってみたい方は少なくないと思いますが、プレスの違いはパッケージに記載されておらず、判断がむずかしいかもしれません。気になる方は牧草を取り扱うショップでたずねてみましょう。

若刈り

メーカーがそれぞれ工夫して販売しているイネ科牧草の穂が出る前の青々とした香り高く、やわらかい牧草ですお値段が張ったり、限定品もあるのでメインの牧草には向きません(歯の悪い子にはよい)。一番刈りほどの繊維質量も望めませんが、うさぎにとって嗜好性が高く、ごほうび、おやつの牧草になります。

次回は「牧草の表示・与え方の工夫」の紹介をいたします。

牧草110番②【牧草の表示・与え方の工夫】うさぎさんの主食である牧草(チモシー)。今回は具体的な購入の際の牧草のパッケージの表示の見方やうさぎがおいしく牧草を食べてもらうための与え方についてご紹介します。...