スタッフコラム

にんじん葉栽培のご紹介

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うさぎさんの大好きな生野菜と言えば、食いつき抜群のにんじんの葉っぱですが(少し強引!)、どのように作られているかご存じですか?

今回はうさぎ専門農家オジマがにんじん葉の栽培過程をご紹介します。

種まき

まず畑をトラクターなどで耕し(耕運、こううんと言います)、うねと呼ばれる土を盛り上げた列を作ります。野菜がすくすく育つベッドのイメージですね。

管理機という農機を使って、うねを作っている所です。

種まき機などを利用しながら、にんじんの種をまきます。にんじんの種は、他の野菜に比べて吸水率が低く、発芽まで1週間から2週間程度(季節や気温によって変わります)、時間がかかります。その間、水分を切らさらないようにしないと、発芽不良をおこしてしまいます。にんじん葉栽培で最も難しい点は、この水分維持にあります。発芽まで毎日雨が降ってくれると良いのですが、そんな都合よく天気がコントロールできるわけではありません。雨が降らない日は、農業用語で潅水(かんすい)と言いますが、いわゆる水やりをします。

発芽

種まきしてから水分管理しながら、発芽を待ちます。まだかまだかと首を長くして待っていると、やっと発芽。10年以上にんじんを作っている私も、無事発芽してくれるとホッとした気持ちになります。

ただし、油断は禁物!にんじん葉の初期成育には充分な水分が必要になります。土の湿り具合を見ながら、適時潅水します。

発芽した、にんじん葉の若芽。双葉の形がかわいいですね

成長期、本葉5~6枚

発芽した双葉からしばらくたつと、本葉が出てきます。本葉は細い葉が連なった形をしているので、にんじん葉のイメージが沸きますね。

本葉は次々に新しいものが生えてきて、軸が太くなってきます。このタイミングで注意が必要なのが、雑草を引いてにんじん葉の成長を邪魔しないようにすることです。にんじん葉は雑草に比べて成長が遅いので、そのままにしていると雑草に取り囲まれて充分な光合成ができず、大きくなりません。こまめな草取り作業を経て、にんじん葉が成長していきます。

草取り作業後のにんじん葉。雑草に囲まれていると大きくなれません。

本葉9~10枚

本葉の数が増え、1本1本の葉っぱも立派な姿になってきました。この段階で気をつけることは虫の被害です。にんじん葉は、キアゲハ蝶の幼虫やアオムシに食べられやすく、放っておくと葉が食べられて茎の軸だけになってしまいます。うさぎ畑では、うさぎさんの体に配慮して農薬散布を行っていませんので、虫は畑で見つけて手で取ってにんじん葉を守っています。

にんじん葉を食べるキアゲハ蝶の幼虫

収穫期

にんじん葉の種まき、発芽、成長期と何段階もの生育ステージを経て、待ちに待った収穫を迎えました。うさぎさんに喜んでもらうため、収穫して水洗いしたものをうさぎさんのもとへ発送します。にんじん葉を食べて喜ぶうさぎさんの顔が浮かぶようで、収穫作業も苦になりません。

無事に収穫期を迎えたにんじん葉

にんじんの葉っぱの栽培の過程をご紹介しましたが、いかがでしたか?農産物の栽培は、地域の気候の特徴や畑の土の特性によっても生育具合に差が出てきます。植える畑の特徴を把握して、にんじん葉を適切な管理で育てることが大事なポイントかもしれませんね。

ABOUT ME
小島学 (オジママナブ)
うさぎさんのために生野菜やチモシー牧草を栽培している専門農家。 一羽のうさぎさんと暮らしており、日々癒されている。 うさぎ畑オンラインショップ(https://www.rabbitfarm.jp/)を運営中。 高知県在住。