うさぎの健康

うさぎさんの爪切り(その1)

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うさ飼いさんの中でも、おうちでするのは難しい・怖いと言われがちな『うさぎさんの爪切り』。動物病院や専門店さんにお願いするのももちろんよいのですが、1~2ヶ月に1度の頻度ですとそれもなかなか大変な環境の方もいるかもしれません。シニア世代になったらそういった場所への移動も負担になります。せっかくなら自宅でできたほうが、うさぎさんにとっても飼い主さんにとっても負担が減るのかなと思います。今回から数回に分けて、おうちで飼い主さんができるだけ取り入れやすい爪切りの方法をご紹介します。

爪を切ってもらっている我が家の愛兎ぱっちゃん

まず…爪切りの何がこわいのか??を考える

うさぎの爪切り

おうちで爪切りにチャレンジした方がよくおっしゃるのが、爪切りのための保定ができない(理由/抱っこができない・暴れる・かわいそう)、切ってもよい長さがわからない(理由/血管まで切ってしまったことがある、爪が黒い、毛が長いなど)といった事柄です。

一方で慣れてしまった方はさくさくと自分の爪を切るように行っています。これはうさぎの性格がよいこで、おとなしくしてくれているから…とも限らず、どんなうさぎにも共通して『体・手足を拘束されてパチンパチンと自分の一部をカットされる行為』は好きでないに決まっているのです。

では、なぜさくさくと切れる飼い主さんもいるのかー。それはもちろん保定はできると思うのですが、こちらは慣れればさほど大変ではありません。肝心なのは気持ち! 爪切りできる飼い主さんは、うさぎに負担をかけぬよう短時間で終わらせるようにしていて、うさぎを思えばこそ、「私しかあなたのお世話はできないのよ」という強い気持ちがあるのです。

そろそろ爪切りの時期だと思ったら飼い主さんはリラックスしてうさちゃんと向き合いましょう。最初はお耳のマッサージをしながらいっぱい話しかけてあげましょう。体をよじって嫌がったら「ごめんごめん」と顔を合わせて、また保定…。最初からうまい人はいません。

ただし!!はさみを使うときだけは爪をしっかりと押さえて迷わずに切ること。爪に意識を向けすぎて保定を怠らないようにしてください。ではまずは爪について簡単な座学に入ります。

爪とは?

人間と同じように、たんぱく質の一種ケラチンでできています。

ストレスや偏った食事、体質に合っていないペレットなどで栄養が足りていなかったりすると不健康な爪になってしまいます(変形、つやがない、色が悪い、筋がある)。換毛期の時はペレットを高栄養なものに…と気を付けている方は多くいらっしゃると思いますが、爪も健康のバロメーターになりますのでできる限りチェックしてあげてください。そしてそれぞれ、その時の状況や体調に合わせた食事を心がけてあげてくださいね。

うさぎさんの爪クローズアップ!

爪切りをサボってしまうと…

床材の金網やスノコの隙間に爪を引っかけてしまったり、毛足の長いカーペットに爪を引っかけてしまったり。爪が根元から折れて殺人現場のごとく血飛沫がとんで流血してしまいます。爪が折れてしまっただけならまだよいのですが、最悪爪が挟まった、引っかかった状態のままパニックに陥ってしまい逃れようと、やたらめったらに動いて骨折してしまうなんて悲しい事故に繋がりかねません。

また、爪が伸びすぎると足の重心も変わってしまい、通常時より踵に負担がかかりソアホックになってしまったり、伸びた爪のせいで滑ってしまい、足の指にうまく体重が乗せられず指の形が変形してしまう子も。変形してしまった指の骨はもう元には戻りません。

みなさん、面倒でも、怖くても、うさぎさんの為を思うのなら定期的な爪切りは必ずしてあげてください。

自宅で爪切りができたほうが良い理由

先にお話しした通り、通院のストレスを減らせたらという理由もありますが、災害時…今も一種の災害時と言えるかもしれませんね…公共交通機関が止まって病院に行く術が無かったり、病院などが被災して診察自体ができない状態であったり、この万が一は起こりうることです。

いつまた行けるかわからない状況でうさぎさんの爪切りがままならないと、うさぎさんの怪我にも繋がってしまいます。

誰かにお願いする場合

自宅でご自身でする以外では、動物病院や専門店、ペットショップなど、爪切りのサービスを行っているところは意外とあります。

お迎えしたお店で里帰りついでにやってもらうという方も。

料金システムはお店によってさまざまですし、事前予約が必須のところなどもありますので、お願いする場合は事前に調べてから行くようにしてください。

うさぎさんの移動はストレスが最小限になるように、これからの時期ですと暑さ対策、冬は防寒対策などしっかりと準備をお願いします。

おうちで爪切りをする場合

最初に1~2ヶ月に1回くらいと書きましたが、なにも1度にすべての爪を切る必要はないのです。そんな長時間抱っこしていられない…という方もあまり難しく考えず、今日は片手だけ一緒に頑張ろうか、今日は爪1本だけでも良しとしよう!という具合に。

爪切りの種類

ハサミタイプやギロチンタイプなど形もさまざまです。人間用の爪切りが使いやすいという方もいます。

色々使ってみて合うものを見つけるのが一番ですが、最初はハサミタイプのものから使ってみるのが良いかと思います。

うさぎさん用(小動物用)ですと小さく作られているものが多く、手が大きめな方や男性の方は少し使いにくいかもしれません。小型種のワンちゃん用などの爪切りを見てみるとハサミ部分は小ぶりのまま、グリップ部分は人間の手にフィットするように大きめに作られていたりしますので、そちらを使ってみても良いかもしれません。

左の小動物用と右の小型のわんちゃんやねこちゃん用
刃先の大きさはほぼ変わりませんが、グリップの大きさはかなり違いがありますよね
ギロチンタイプ(後ろ足が太い爪のうさぎはこちらのほうがいいかも…)

また飼い主さんの多くを悩ませるのが黒や褐色の爪の子です。このタイプに欠かせないのがライト。血管位置を確認して切るのが望ましいのです。ライトは100均ショップで手に入るものもありますし、編集部ではUSBでつなぐ角度を自由に変えられるライトを重宝しています。

ヘア用ネットをつけてわかりやすくしています
角度が変えられるので重宝するUSBライト(ちょいとまぶしい)これを使って血管の位置を確認します
手にミニライトを持ちつつカット。パートナーに頼んでもいいですね!

次回、いざ爪切りをしてみましょう!

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協力/寺村万紀、ラビットパンプキン