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USAKURA ARTの旅:しらとあきこさん(イラストレーター)

うさぎのアート作品を紹介していく「USAKURA ARTの旅」。今回はイラストレーターのしらとあきこさんです。

しらとあきこさんの作品

しらとあきこさん

神奈川県在住。柔らかいタッチで、キュートでかわいらしく、まるで生きているかのようなうさぎを描く人気イラストレーター。自身も2匹のうさぎと暮らす大のうさぎ好き。本誌や書籍で挿絵を担当したり、不定期に都内のギャラリーで個展などを開催している。(取材当時)

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うさぎのイラストを描き始めたきっかけは?

もともと学生時代、小説家志望だったので、イラストレーターになるとは考えてもいない事でした。思い返せば、うさぎとの出会いが転機となりました。結婚した翌年のうさぎ年に、テレビや本などでうさぎを見る機会がとても多く、「とってもカワイイ!飼いたい」という気持ちが高まり、うさぎについていろいろと調べました。そして主人に相談し、お迎えしたのが最初でした。うさぎは、自分が生まれて初めて迎えた哺乳類で、当時は飼育に関する情報がほとんどなく、インターネットで得るうさ飼いさんの情報が便りで、掲示板で相談するなどしていました。そんな中で、自分もうさぎと暮らしている中で感じたことや、得た知識を発信するホームページを作成し、発信していたのですが、そこに自分でうさぎの挿絵を描くようになり、それをご覧になった方からお褒めいただいたり、勧められてイラストを描くことを始めるようになりました。イラストレーターとしてデビューは、知人の紹介でテニス雑誌にプレーヤーのイラストを描いたのが始まりで、主婦になってから描き始めたので、絵画教室に4年ほど通ったことはありますが、ほぼ独学です。うさぎの体の線や毛並みなどを描くのに画材をどう使えば本物に近づけられるかなど、自己流に研究してきました。ホワイトの使い方もかなりオリジナルです(笑)。

しらとあきこさん

うさぎのイラストを描くときのこだわりは?

これまでうさぎの飼い主さんから、肖像画のご依頼をたくさん描いてきました。うさぎは1匹たりとも同じコはいませんから、できるだけご注文をくださったには写真をお預かりするだけでなく、パーソナルな部分についても伺っています。また、飼い主さんからご注文いただいたいきさつ、例えば元気なうさぎさんの場合もあれば、お月さまへ帰ってしまったうさぎさんの場合もあります。そうしたご事情と、うさぎの性格などを伺っておいて、うさぎさんと飼い主さんへ「幸せでいてほしい」「穏やかにしていてほしい」というの気持ちを込めて一番かわいい時の絵を描いて差し上げられればと考えています。お月さまへ帰ってしまったコの飼い主さんからは、イラストをおさめた際には「うちのコが帰ってきた」と感激してくださる方もいて、そんなご感想をいただけたときは本当にうれしいですね。「画竜点睛」という言葉があるように、絵画では最後に目を入れることで、生命が宿るというような言葉がありますが、私の場合は違います。最初に目は描いてしまい、そのコに生命を宿してから、自分とそのコの目が合っている状態で描いていきます。そうでないと私の場合は思いを込めて描くことはできません。これは自分流なのかもしれませんね。