うさぎの基本

相次ぐ災害からうさぎを守る…ペット防災資格を取得する

9月7日はペット防災の日でした。9月1日の防災の日の後に、ペットとの安全な避難について考える日なのだそうです。近年は台風や地震が相次ぎ、避難警報が出た際はうさぎとどこへどう避難したらよいのか、戸惑う方も多いと思います。災害時に自信を持って行動するためにペット防災に焦点をあてた資格があるのをご存じですか。一般社団法人全日本動物専門教育協会(SAE)が実施している「ペット災害危機管理士Ⓡ」と「小動物防災アドバイザー」という資格です。小動物に特化した防災資格はなかなかないので取得しておくと安心です。災害時の行動について精通している獣医さんや講師が手がけたテキストでポイントを絞って学ぶことができます。

「ペット災害危機管理士Ⓡ」

2015年に開講したこの講座は、日頃からの防災対策、ペット同行避難など、人とペットを守るための災害危機管理を学ぶ唯一の資格講座です。人の備え、ペットのための防災対策はもちろん、いざ災害発生時に大切なことは何か、災害が多発する日本においてペットと暮らすには必ず学ぶべき資格で、環境省が策定したガイドライン
を指針に、初級編「4級」から「1級」まで、級ごとにペット災害危機管理士®として習得すべき力を身に付けていくことができます。
取得方法は通信、通学があります。今回は基礎を学ぶためにおすすめな4、3級をご紹介します。

※本資格は災害対策の制度や条例の変更に対応するため、全級が更新制となっている

まずは4・3級から…

4級で身につけられること

「準備」

自助:ペットの身を守る基本的な危機管理、防災準備を身につける大震災直後の被災地・避難所、飼い主と
ペットがおかれた状況を振り返る災害への備え、ペットとの避難方法大災害をシミュレーションする
災害時避難アイテム体験ペット災害危機管理士®4級認定試験

3級で身につけられること

「避難」共助:非常事態の避難が率先して行動できる
避難想定とハザードマップ
避難行動
ペット同行避難時のポイントやルール
避難所と避難生活
ペット災害危機管理士®3級認定試験
※さらにレベルアップしたい方は2級(行政と連携し、社会的責任を担う、実地研修)。
1級(ペットの災害危機管理を指導・啓発)がある。

ハザードマップ
認定証書

「小動物防災アドバイザー」

SAE講師に聞く資格取得の利点

2021年より開講。小動物を対象にした防災資格は初めてです。うさぎ、フェレットやハムスターなど、小動物は大変人気で、年々飼う人が増えてきています。この資格では実際に小動物を飼っている人はもちろんのこと、避難所等での小動物受け入れを円滑なものにするために、フェレット、ハムスター、うさぎ、小鳥の生態や飼養方法、避難行動と避難生活について学ぶことができます。


ペット災害危機管理士®を受講した上で、さらに専門的に知識が学びたい場合、この資格の他「猫防災アドバイザー」と「ペット防災生活アドバイザー」があります。
※本資格は更新不要の永久資格災害時のペットと一緒の避難というと「犬」のイメージが強いですが、猫、ハムスターや小鳥、そしてうさぎとそれぞれ生態や食事内容、飼育環境が全く異なります。
そして飼い主さんは自身で飼育しているペットの生態についてはある程度わかっていても他のペットについては知らなかったりします。避難生活で同時に過ごすことになった時、正しい知識がないと、アレルギー問題や鳴き声などでトラブルになることもあります。

そこで小動物に特化した防災を考える「小動物防災アドバイザー」を開講しました。フェレット、ハムスター、うさぎ、小鳥の生態、避難時の注意、感染症、備蓄品などについての知識を身に着けることができます。
小動物防災アドバイザーを受講の方にどのくらいうさぎの飼い主さんがいるかは統計をとっていませんが、小鳥とうさぎの飼い主さんは多いように感じています。

うさぎと暮らす読者さんへ

うさぎを始めとする小動物の場合、飼い主さん側が周囲に知られず飼育していたり、 多頭飼育している場合など、同行避難が現 実的に難しい場合もあるでしょう。同行避 難を選択しづらい場合、どうすべきかは家族で話し合っておきましょう。うさぎと同 行避難が可能かどうかは、各自治体のハザードマップに管轄の連絡先(防災管理担当など)の記載がありますので、平時に問い合わせをして確認し、可能である場合はその際 の注意事項を確認しておきましょう。

お話しを聞いた人/「ペット災害危機管理士Ⓡ」SAE鈴木清隆講師
「小動物防災アドバイザー」を執筆したSAE佐藤麻衣講師

通信認定講座を申し込むと…

テキスト、問題集、認定試験問題が届きます。自分のペースで学習し、自信がついたら試験問題を解き、協会へ返送。
採点後、合否結果と合格者には「修了証」を発行。希望者には資格認定書や顔写真入り資格認定証も発行(別料金)。

ペット防災アンバサダーになろう!

SAEでは、環境省発行「人とペットの災害対策ガイドライン」に則し構築されたオリジナルカリキュラムの教育課程を修了し、必要な物資の準備、安全な避難場所の確保、飼い主の責任などペット防災において「自助の大切さ」を自身のSNSや友人へ発信していく、いわば伝道師の役割を担う「ペット防災アンバサダー」を募集しています。ぜひアクセスしてみてください。

余談/うさくら編集部員は「ペット災害危機管理士4級」「小動物防災アドバイザー」を取得中なのでまた後日結果をお知らせします!