昨年8月、小誌でもおなじみのうさぎドクター・おくだひろこ先生(横浜市・おくだ動物病院)による少人数制のTタッチセミナー「第1回目 基礎編」開催されました。初級に参加した方が中級へ進むという形式で行われています。その模様を少しだけご紹介します。
ご存じですか?Tタッチ?
Tタッチは1983年にリンダ・テリントン・ジョーンズさんが気性の荒い馬を落ち着かせるために開発しました。指や手で優しくなでたり、円を描いたりすることにより動物たちの細胞記憶をよみがえらせ、行動問題の矯正や病気、けがの自然治癒力を高めるものです。うさぎが『自分を意識するためのタッチ』なのです。
デリケートな性質で、環境の変化などのストレスを受けやすいうさぎにはとても適しているので、飼い主さんにぜひ習得してもらいたい技法です。
うさぎにとても適している施術方法
おくだ先生は、テリントンTタッチ認定プラクティショナーで、おくだ先生自身が直接指導するセミナーの開催は久しぶりです。参加者は7名。うさぎと暮らす飼い主さんが中心です。
セミナーのテーマは「うさぎのホリスティックケアを考える Tタッチの基礎」で、今回はその第1回目です。
Tタッチの構成やタッチの基本、Tタッチがもたらす作用、注意点、Tタッチの実技を習いました。
手のひらを優しく動物の体に乗せるように触れ、時計の6時の位置から時計回りに1回転をして9時の位置、指で1と1/4の円を描いて皮膚を移動します。
一つの円を描き終わったら、手をずらして別の位置で同じように動かします。
Tタッチの実習は「進盟ルーム」の中で行われました。「進盟ルーム」とはおくだ動物病院に隣接する施設です。5分ごとに減圧をして体温を上げることで細胞を元気にさせます。
ルームの中ではおくだ先生が全員の手に直接Tタッチをしてくれました。ノアのマーチ、ラマのTタッチ、チンパンジーのTタッチ、アバロニ(アワビ)のTタッチなど、それぞれ指のどの部分を使い、
どのように動かすか、また指の圧力など、実技を実習しました。
先生の実技を受けると、手が皮膚にぴったりと吸い付くような肌触りがあります。指の動きもなめらかで、自分が同様にやってもそのように動きません。鍛錬が必要だと思いました。
おくだ先生から動物園に行った際、雲豹(ウンピョウ)と出会い、雲豹に向かって(遠方から)『雲豹のTタッチ』を描いたところ、あくびをして居眠りを始めたというエピソードが明かされ、参加者一
同笑顔に、セミナーは終始和やかな雰囲気でありました。
第2回目は希望者はうさぎを連れて参加することができることとなりました。その模様は3月14日発売、うさぎと暮らすNo.91でレポートいたします。
今後の初級の開催予定は未定ですが、スケジュールが決まるとインスタグラム:@shinmeiyokohama で発表されます。