バニーファミリー横浜が手掛ける　　　　　うさぎだけのお墓『バニファエンジェル』納骨式レポート

10月30日、横浜市のうさぎ専門店「バニーファミリー横浜」が建立したうさぎのためのお墓「バニファエンジェル」（横浜市神奈川区）にて納骨式が行われました。その模様を本誌特派員がレポートいたします。

写真・レポート／寺村万紀

このページの目次

「バニファエンジェル」とはー
うさぎだけのお墓
納骨式に参加
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「バニファエンジェル」とはー

オーナーの吉村真由美さんが『ゆりかごから天国までうさぎと飼い主さんに寄り添いたい』という想いから
立ち上げたのが「バニファエンジェル」です。その言葉通り、これまで30年間、ブリーダーとしてたくさんのうさぎに関わってきた経験を活かし、うさぎの一生、仔うさぎとの時から高齢になった時、そしてお見送りまで、飼い主さんのお悩みやご相談に寄り添いたいという思いから動物医療グリーフケアを学び、ペット終活アドバイザーの資格を取得されています。
特にうさぎの最期の時、飼い主さんがうさぎにしてあげる「エンゼルケア」には力を注がれています。飼い主さんがお別れの時間を十分にとり、感謝の気持ちで見送ってあげることがペットロスを軽減することにもなると考えていらっしゃいます。
バニファエンジェルでは、さまざまなセミナーなどを開催するほか、今回ご紹介するうさぎ専用のお墓もプランの１つです。

うさぎだけのお墓

長年にわたって吉村オーナーが構想していたのがうさぎだけのお墓でした。吉村オーナーが最初に飼ったうさぎの女の子・ラリーちゃん。吉村さんにとってうさぎの仕事をすることに導いてくれたとても大切な存在です。そのラリーちゃんが旗を持ちながら先頭に立って、他のうさぎを引き連れてお墓に向かって歩いていくという夢を見たそうです。目覚めた吉村さんは「ラリーはお墓に入りたいんだ」と感じました。
実際、吉村オーナーの自宅にはたくさんのうさぎたちのお骨がありました。またお客さんたちからも「お骨はこの先どう保管していたらよいのかわからない」というお声があったため、お墓の必要性があると考えました。
ショップから通いやすい、環境の良い場所を探していたところ、車で15分ほどの自然豊かな場所に人と動物が眠る静かな霊園を見つけました。
墓石はデザインにもこだわり、今年1月に完成しました。「かわいいうさぎたちが眠る場所なので、いわゆるお墓のイメージの十字架や石にはしたくなかったので、お墓はピンクのガラス板を生かした『ガラス墓』にしました。陽がさすと一層輝いてきれいなんですよ」と吉村オーナー。
一般参加者を招いて、8月には見学式、10月に納骨式を行いました。

納骨式に参加

この日は３名が参加、9匹のうさぎのお骨を納骨しました。事前にお供えとして、ショップ側からご飯やおやつが準備されていたのと、参加者さんがそれぞれうさぎが生前好きだったおやつや果物を持参していました。全員で墓前にお供え物を置いた後、吉村オーナーからのご挨拶がありました。
「ショップにはパパうさぎ、ママうさぎ、育たなかった仔うさぎたちのお骨もあります。このこたちには天国で幸せになってほしいという、うさぎだけで仲良く暮らしてほしいという想いからこのお墓を作りました」と話されました。
そして、納骨が始まりました。お一人ずつ、うさぎとの思い出などを語る時間が設けられました。その後霊園の方に骨壺をお渡しして納骨にいたります。
なお、納骨にあたり、骨壺をそのまま納骨する方法とお墓の下の土に帰す方法があり、それは自由に選択できるそうです。
今回は、骨壺ごとの方2名、お骨を埋めた方1名になりました。納骨する直前、うさぎの思い出を語る時はやはり気持ちがあふれるようでお辛そうですが、納骨終わった後はすっきりされているように見えました。
みなさんに聞いてもらう、感情を出す（泣く）という行為が良かったのかもしれません。感情をさらけ出すということで気持ちに一区切りがつき、昇華されているのかなと思いました。
参加者さんにお話しを伺うと、「納骨して良かった。これで安心できます」「これまで自宅で地震で倒れて骨壺が割れて骨が散らばったりするのが心配だった」「他の動物とは一緒にしたくなかったのでうさぎだけというのに惹かれてここに決めた」というお声がありました。
共通して聞かれたのは『うさぎだけのお墓の方が楽しそう』というご意見でした。
飼い主さんが元気な時にこうした気持ちの整理をしておくことはとても大切なことであると感じました。
お墓には約300匹のうさぎが納骨でき、毎月お花とそのこが食べているフードをお供えしてくれるそうです。
※納骨にかかる費用などの詳細は店舗におたずねください。