前回に引き続き「うさぎの肥満」についてです。前編をご覧になってない方はぜひこちらもご覧ください。
野生のうさぎはカロリーが低い植物を食べているため、草木は何でも大量に食べる必要があります。しかしおうちのうさぎはペレット(ラビットフード)のようにカロリーが高いものを管理せずに与えていると肥満になるので注意が必要です。
今回はうさぎ博士のつるのしんきち先生が紹介するうさぎの体重に合わせた基礎代謝量の計算方法についてご紹介します。
ウサギ基礎代謝量を計算してみよう
ペレットは栄養補助食品です。牧草だけでは摂取できない繊維、たんぱく質、脂肪、ビタミン、ミネラルなどを補います。
現在、国産のメーカーは数社あり、メーカーによって体重の3~4%の量を目安に1日に2~3回に分けて与えるように記載されています。うさぎ博士のつるのしんきち先生は長年のうさぎ診療の経験を経て、病気や妊娠中でない健康なうさぎに限って、ペレットの適切な量を下記のよエキゾチックペットクリニックホームページよりうに推奨しています。
おうちのうさぎの体重をkg単位で入力します。現在おうちで与えているペレットの裏面に表記されている100gあたりのエネルギー(カロリー)を入力してください。
ステージ別に、離乳~幼体、成体、避妊・去勢成体、肥満、減量といった適切量が自動計算されます。
例:体重1kgのうさぎ、100gあたりのカロリー240gの場合、「成体53g」「避妊・去勢した成体47g」が1日の必要フード摂取量です。しかしこれはペレットのみしか与えない場合の量なので、うさぎに推奨するのは牧草が食べ放題の主食で、ペレット副食、おやつに生野菜、乾燥野菜などであるため、与えるペレットは計算した量の半分以下(成体であれば26g)にします。26gを何回かに分けて与えます。
飼い主さんも根気が必要。ペレットは専用計量器を使おう
肥満気味のうさぎは、この計算方法から「肥満」の項目を参照にしましょう。
牧草は時間をかけて食べると満腹感も得られます。まずは牧草好きのうさぎになってもらうことが第一ですが、ペレットも好物であればおやつは思い切ってなくしてしまうなど、理想体重になるまで飼い主さんの根気も必要です。
また、うさぎは食の好みが固まりがちで、変化を好まない傾向があります。食欲不振のときのために好物を探しておいたり、味覚の幅を広げておくことはよいことですが、おやつを好きになりすぎないよう、いつでも少量で喜んでくれる食生活に改善しておきましょう。
おうちのうさぎの理想体重の考え方は、見た目だけで個人判断せず、獣医さんや定期的にチェックを受けているうさぎ専門店で相談しましょう。病気が隠れていて体重の増減が見られるケースもあるためです。
これまで目分量で与えていたという方もおられるかもしれませんが、肥満傾向にあるうさぎにはNG。必ず計量して与えるようにしましょう。
また1日おきくらいに体重測定して記録をつけましょう。
計量スプーンを使う場合は、大さじ1のスプーンにペレットを入れても15gになるとは限りません。計量器で計って10gや15gの位置に目印をつけておきましょう。
詳しくはうさぎと暮らすNo.65,66で取り上げています。あわせてごらんください。