8月31日は「野菜の日」です。今年は夏野菜が比較的安く、スーパーにいくと自分の食事というより「うちの子にこのお野菜買ってかえろう♪」と思ってしまう今日この頃です。旬の野菜はおいしく、栄養価が高いのでうさぎも喜んで食べてくれて元気いっぱいになれるとよいことづくしです。
今回はうさぎにおすすめな「生野菜」についてご紹介します。
まず注意点が一つあります。新鮮な生野菜が大好きなうさぎさんたちですが、あくまでも野菜は捕食です。与える量は限ってできるだけ旬の味覚を食べさせてあげましょうね。(うさぎと暮らす No.68から一部流用)
現代の野菜事情
野菜は農家さんの絶え間ない努力によって一年中手に入るものも多いですが、もともとは旬のもの。春のキャベツが美味しいのは、旬であるため栄養価も高くみずみずしいからです。生き物にとって旬の恵みをいただくことは、季節に合わせて体に必要な栄養価を補うことができるのです。
しかし、残念ながら昨今の野菜は人用に通年であったり、一定の収穫量を目的としてるので、水分が多く栄養価は低くなっています。つまり、うさぎにとって生野菜はあくまでもおやつであり、多少のビタミン類、繊維質などを補えたとしても栄養摂取を目的にはできません。与えすぎるとおいしいので、うさぎが必要な牧草やペレットを食べなくなってしまいます。うさぎが好む野菜ばかりをワンパターンにせず、多種の野菜を与えるようにして、うさぎの味覚の幅を広げるようにしましょう。
生野菜の水分
水をあまり飲まないうさぎに生野菜を与えている飼い主さんが時々おられます。外出のときにはキャリーの中では水を飲まないうさぎも少なくなく、キャベツなどを入れるのは確かに有意義かもしれません。ただし生野菜の種類によっては水分が少ないものもあり、水を摂取する代用にはならないことがあります。
うさぎが1日必要な水分量は、120mlなのですが、生野菜のうち、レタス、きゅうりやセロリは比較的水分が多いですが、それ以外は水分を摂取することを目的にするには相当量の生野菜が必要となります。さらに野菜を取りすぎると水溶性(水に溶ける)食物繊維が小腸での栄養素の消化吸収を遅らせ、うんちも湿った黒っぽい状態になりがちです。
つまり水分が多い野菜を与えるのも一長一短があるというわけです。
参考/水分の多い野菜
野菜情報サイト「野菜ナビ」様のページを参照ください。
うさぎにNGの野菜
イモ類(でんぷんが多いため)・ねぎ・たまねぎ・にんにく・ニラ・アボカド(赤血球を破壊)・ほうれん草(シュウ酸によるカルシウムの吸収を妨害)・生の豆(毒性あり)
当サイトの「うさぎにNGの野菜・食品」をご参照ください。
与える前に…
買ってきた野菜は良く洗います。水分が多いので、常温に戻してから与えるようにし、冷蔵庫から出したばかりの冷たいものをすぐに与えるのは避けましょう。消化不良を起こしてしまうことがあります。うさぎが好んで食べてもお腹の調子を崩すようであればすぐにやめること。また、うさぎが気に入りすぎて主食の牧草を食べなくなってしまっては困ります。給餌量の目安は本当におやつ。一日の目安は小松菜のような束のものでも1日葉1枚とにんじんの輪切りひとつ程度で十分です。
切り方を工夫しよう
にんじんや大根であればピーラーでむいたり、すりおろしたり、サイコロ型に切るなど、提供の仕方を変えてみると、カサが少なくても満足してくれたり、うさぎの食べ方の好みがわかったりします。また、セロリの葉やしそ、パセリなどの香草野菜は手でたたいて香りを出してから与えると、食いつきもよくなります。
旬野菜カレンダー
夏時期はこれらの野菜が旬です。レタス、三つ葉、大葉(しそ)、キャベツ、きゅうり、明日葉。特に三つ葉や大葉といった香味野菜は香りがよいので、食欲が落ちているときに1枚あげるだけで、食べる意欲を取り戻してくれることがあります。
特におすすめなのは明日葉/せり科でβ-カロテンやビタミン類、カリウムなど栄養豊富。今日葉を摘んでも明日には芽を出すと言われる生命力のある野菜。
一年の野菜の旬時期を記したカレンダーを作りましたのでうさちゃんのためにご参照ください。
野菜の旬カレンダー
次回はみなさんの生野菜事情をお届けする「統計編」です。