うさぎの飼い主さんでさえ誤解を持ちやすいのが長毛うさぎはお手入れが大変で、短毛うさぎは楽というイメージ。
実際はどちらも特徴が違い、どちらも楽とは言えないかもしれません。
今回はうさぎの品種別・毛質の違いについてご紹介します。
うさぎの換毛についての第1回はこちら
個体差がある毛質事情
仔うさぎの時はみんなフワフワのベビーファーですが、大人になるにつれてしっかりした毛に生え変わります。美しい毛ヅヤを保つためにはやはり健全な栄養バランスが大切で、体調が悪いと毛並みも乱れてきます。
獣医学上は実証されていませんが、一般的に不妊手術をすると、ホルモン分泌が変わり、換毛期が春・秋というような一定性がなくなり、不定期でだ
らだらと抜けているような状況になることがあります。また毛質も変わることがあるようです。
うさぎのうんちに毛が混ざってつながって出てくるような時は『せっせとブラッシングをするサイン』です。しかし『やってもやっても終わらないブ
ラッシング』に悩むときは、一度、うさぎ専門店でケアをお願いしてみることをおすすめします。うさぎの毛質について、またおうちでどうブラッシ
ングすべきか的確なアドバイスをもらえるはずです。
短毛種・長毛種の分類
うさぎはアメリカのブリーダー協会が公認している品種が現在50種類あります。そのうち日本で出会えるのはおおよそ10種類程度ですが、うさぎの魅
力は品種のバリエーションが豊かで、ビジュアルがさまざまであることです。
短毛種はネザーランドドワーフに代表されるように毛足が2cm程度のうさぎを指します。毛は短いですが、短毛種のうさぎは被毛が生え変わる周期が短
いため、抜け毛の量が多いのです。
逆に毛足が5cmくらいあるイングリッシュアンゴラのような長毛種は被毛が生え変わる周期が長く、換毛周期が長く、毛の伸びる期間が長いため、抜ける量は少ないのです。その代わり長毛種はうさぎ自身がからまって団子になってしまいやすいのでこまめなブラッシングが求められます。
うさぎ専門店でブラッシングケアをしてもらえる場合はよいですが、ご自身でお手入れをする場合は、品種の毛の種類に合わせたブラシ選びが必要です。
極短毛種…スタンダードレッキス、ミニレッキス
短毛種…ネザーランドドワーフ、フレミッシュジャイアント
中短毛種…ホーランドロップ、ライオンドワーフ
長毛種…イングリッシュアンゴラ、アメリカンファジーロップ、ジャージーウーリー
※たち耳のMixうさぎについては短毛のうさぎが多いようですが、毛質を断定することは難しいので、うさぎ専門店で聞いてみましょう。
まずはハンドグルーミングから…
ブラッシングは難しいという方にはおひざに乗せて、うさぎのボディに(目はガードして)グルーミングスプレーを吹きかけたら、飼い主さんの手でわしゃわしゃと空気を入れながら毛をかきあげます。手にたくさんの毛がついてくるので手をこすり合わせてお団子にします。これを繰り返します。
ブラッシングに必要な道具
グルーミングスプレー、飼い主さん用毛がついてもよいエプロンやブランケット
ワンキャビン グルーミングエプロン
- 短毛種…目が適度に細かいコーム、スリッカーブラシ、仕上げブラシ
- 長毛種…両目クシ(粗い・細かい)、スリッカーブラシ、仕上げブラシ
※シリコン・ラバーブラシ、ステンレススチールの刃がついているタイプのものは、静電気が起きたり、皮膚まで引っ張りすぎてしまうことがあるので使用の際は注意しましょう。
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編集部ではうさぎのグルーマーである埼玉県のハウスオブラビットのわしみみきさんの著書「大切なうさぎのためのグルーミング&ケアブック」にてあらゆるうさぎの毛質に合わせたグルーミングを取り上げている著書をご執筆いただいています。ご参考にしてみてください。