こちらでは巷の動物雑誌やインターネットでは知りうることのできないうさぎの品種などをクローズアップしてご紹介します。今回はフレミッシュジャイアント、フレンチロップ、チェッカードジャイアントなどの大型種について、その魅力をよく知る方に伺いました。
教えてくれた人/うさぎホテル「うさぎさん」佐藤重店長
ペットホテルうさぎさんは、JR山手線、鶯谷駅南口から徒歩5分(第一勧業信用組合からすぐ)、日比谷線、入谷駅から徒歩7分の場所に ある完全予約制のペットホテルです。一羽一羽のウサギさんが心地よく、ゆっくりと自宅に居るときのように安心して過ごせるよう、室内の環境に配慮している為、完全予約制とさせて頂いております。
ズバリ大型種の魅力
これまで大型種ではフレミッシュジャイアント、フレンチロップをお迎えしたことがあります。今はチェッカードジャイアントがおります。職業柄というよりも個人の趣味でいろんな草食動物に興味があって、あまり日本にいない品種を育ててみたかったのです。
チェッカードジャイアントは大人で体重5㎏前後になります。モノトーン(ブルーもいる)の模様がとても美しいですね。性格は活発でやはり豪快で美しいボディとはつらつとしたところが魅力です。
よく大型種について聞かれるのが「大きなケージがいりますか?」ということです。でも大型種は生後2ヶ月くらいで成年期の大きさに育つと、体が重くなるのでそれほど動き回らなくなります。ですから少し遊ぶと疲れてしまいます。ケージは80㎝幅のもので十分で、毎日ケージから出して小スペースで短時間でもいいので、よく運動させてあげましょう。運動することによって胃腸の動きも活発になります。
用品は、給水ボトル、牧草・フード入れも普通のうさぎの用品で大丈夫です。トイレはスノコ下にしてもらう方がケージを広々と使えます。牧草はもちろんあげ放題ですが、ネザーでもよく食べる子もいるし大型だから特に、食費が大変!ということはありません。
チェッカードジャイアント
原産国はドイツ。フレミッシュジャイアントを原種に持ち、背に太いラインが入っており、鼻と口周りに模様があるのが特徴です。性格は気性が荒いと言われてきましたが、愛情をかけてあげればよく懐き、好奇心が強く、遊ぶのが好きです。
難点は生体情報が少ないこと
現在、国内で大型種をお迎えしたいと思っても扱っているお店は少数です。生体についても情報が豊富とは言えず、一般にうさぎを診ている獣医さんでも大型種に詳しいとは限りません。避妊手術もそうです。普通サイズのうさぎより費用はかかるでしょう。
また、健康ご長寿のための食生活も課題。5歳を越えるとどうしてもやせてきてしまう。おなかにガスをためないために、牧草を食べてほしいのですが、ペレットの摂取も必要になってきます。牧草対ペレットの比率を若いときは8:2だったのを中年期には6:4くらいの割合にしています。
大型種の生体情報が少ないからこそ、自分で日々のうんちや食欲の様子をよく観察して体調の変化に気づけるようにしています。
爪切りなどのケアも厚手の洋服を着て、爪でひっかかれたりしないよう保護をすればお家でできないことはありません。ただ体重が重いですから、女性の方はプロにお任せしたほうがよい場合もあります。
大型種をお迎えするには
海外から輸入すると費用もかかり、月齢や性別が不明の場合もあります。そういう意味では国内でよいブリーダーさんやショップを探すことが不可欠です。
当店には中型種ですがスタンダードレッキスとラインランダーもおります。スタンダードレッキスはみなさんご存知のようにミニレッキスの原型。野生のアナウサギがルーツです。体重は4㎏前後になります。性格は穏やかでのんびりしています。
ラインランダーはほとんど流通していない。トライカラーの美しい柄が自慢です。性格はこちらも穏やかで抱っこも嫌がらない、ホーランドロップに近い性格といえば、わかりやすいでしょうか。
これからどんなうさぎをお迎えしたいか? そうですね…ジャイアントチンチラがいいですね!