うさぎのカラーについて「その1」では、国内のショップで出会えそうなうさぎのカラーについてご紹介します。うさぎはブラウン系、グレー系、ブラック、ホワイトなど、たくさんのカラーがいるのが魅力です。ご自身の好きなカラーやおうちのこのカラーを知っておくのもよいかと思います。
カラーについて
おうちの子は何色でしょう?
上記は、あくまでも『主なうさぎのボディカラー』となります。実際は鼻や首の部分が色が違っていたり、息を吹きかけるとグラデーションだったりします。これ以外にもたくさんのカラーが存在しています。
アメリカのうさぎのブリーディング協会、ARBAでは公認カラーが品種ごとにあります。つまりネザーランドドワーフにはあってもホーランドロップにはないカラーがあるわけです。例えばホーランドロップにはレッドやクリームがありますが、ネザーにはありません。ネザーにあるヒマラヤン、タンパターンはホーランドにはありません。
〔ネザーランドドワーフのARBA公認カラー〕
ブラック、ブルー、チョコレート、ライラック、ホワイト、セーブルポイント、サイアミーズセーブル、トータスシェル、ブラック、タン、チェスナット、チンチラ、リンクス、フロスティ、オレンジ、フォーン、スティール、ブロークンなど
セーブルポイント、スティールなどは、耳なじみのない方もいるかもしれません。こちらはとてもきれいなカラーなので、この後の回でご紹介していきます。
カラーのグループ分け
ARBAのカラーには5つのグループ分けがあります。
例えばチェスナットというカラーは「茶色がかった色」という意味で、アグーチというグループに属します。
チェスナットの実際の色味は飼いうさぎのルーツである、アナウサギやリスなどを思い出していただくとわかりやすいかと思います。このタイプは毛に息を吹きかけると、リング状の模様があり、体の上と側面の毛一本一本が3色以上に色分けされていることがわかります。
また、ボディ全体が単色でも、鼻周りやおなか首のところはカラーが違っているタイプがおります。
区別がつきにくいカラー
同系統のカラーでは区別がつきにくいカラーがあります。例えばネザーランドドワーフでは、ブラウン系にオレンジ、フォーン、リンクスがおりますが、写真のように微妙な違いです。
オレンジ
頭、耳の外側、腰から背中、しっぽの上側が明るいオレンジで、体の側面と胸に向かって薄いオレンジになり、アンダーカラーはオフホワイトです。お腹や前足の後ろ、後ろ足の内側、あごの内側などは、ホワイトでアンダーカラーはオフホワイトです。耳の内側はホワイト、鼻孔や目の周りはクリーミーホワイトです。目の色はブラウンです。
フォーン
頭、耳の外側、腰から背中、しっぽの上側がクリーミーオレンジで、お腹や前足の後ろ、後ろ足の内側、あごの内側などがホワイトで、アンダーカラーはオフホワイトです。耳の内側はホワイト、鼻孔や目の周りはクリーミーホワイトです。目の色はブルーグレーです。
リンクス
背中から体側にかけ、体表面のカラーがライラック(このあとに写真紹介)とフォーンが混ざったカラーで、アンダーカラーはオフホワイトです。胸はフォーンでアンダーカラーはオフホワイト、お腹のアンダーカラーはライラックです。そして、アグーチグループの特徴で1本の毛が数色に分かれているので背中等に息を吹きかけると、リング上状の模様を見ることが出来ます。目の色はブルーグレーです。
フォーンとリンクスは、一見同じようなカラーでもスタンダードによって
明確に区別されます。例えば、お腹のアンダーカラーは、フォーンではオフホワイトで、リンクスはライラックです。
(この3カラーの紹介はNO.67ファミリーヒストリーより抜粋)
ブルーってどんな色…
オレンジに負けじと人気があるのがブルー。とても微妙な色合いなのです。グレーとも違って、ブルーグレーというのか…少し赤が入ったような色味です。
YBRC会長・うさぎのしっぽ町田修さんによると、ARBAでは色を薄める遺伝子によってブラックが薄くなった色をブルー、チョコレートが薄くなった色をライラックとするのですが、ジャッジレベルでないとカラーの見分けが難しいケースもあるそうです。
ブルー
全身ダークブルーでアンダーカラーはミディアムブルーです。
ライラック
ピンクがかったダブグレー(dove gray 紫がかった灰色)で、アンダーカラーは青っぽいダブグレーです。
参考/うさぎの品種大図鑑(誠文堂新光社)
次回は小誌で出会ったゴージャスなカラーのうさぎたちをご紹介します。